2019.7.16 ヂヤンテイ君

スウェーデンの若者の投票率の高さから学ぶ3つの点

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

参議院選挙の投票まで、
1週間を切りました。

 

このところ下がり続けている
投票率が少しでも向上すればいいなと
思っています。

 

日本の投票率の低さに対し、
比較されることが多い、
スウェーデンの投票率の高さ。

 

日本の投票率が50数パーセントなのに
対し、スウェーデンではここ20年、
80%を切ったことがないようなのです。

 

若者に限っても、80%を超えると
言います。

 

繰り返しになりますが、

 

前回2017年の衆議院選挙の10代、
20代の投票率は以下です。

 

10代の投票率は40.49%
20代の投票率は33.85%

 

スウェーデンの投票率はどうして
これほどまでに高いのか。

 

それを学ぶことによって、日本の
若者の投票率を向上させることが
できるのか。

 

本日は、この点を探ってみたいと思います。

 

日本の若者に比べて、スウェーデンの
若者は、政治に対する意識が高いと
想像してしまいますが、

 

決してそんなこともなく、
政治に対する関心ということであれば、

 

むしろ日本の若者の方が高いという
調査結果もあるようです。

 

ではどうして、スウェーデンの若者は
投票に行くのか。

 

なんと、スウェーデンでは、
中学生・高校生たちも投票に行くそうです。

 

選挙権がなくても投票ができ、
投票結果が議席にはつながらなくとも、

 

翌日の新聞で結果が発表される
ようなのです。

 

これによって、こらから選挙権を持つ
人たちの考え方を知ることができ、

 

中学生・高校生たちにとっても、
選挙があれば、投票に行くという
習慣が身につきます。

 

こういうこともあり、政治家たちも、
数年すれば選挙権を持つ、

 

中学生・高校生たちに対して、
政策を訴えるというのです。

 

これとても良いのではないでしょうか?
日本でも導入しやすいと思います。

 

日本では、やっと18歳に選挙権が
認められたばかりではありますが、

 

模擬選挙よりも、将来の投票率の
向上につながると思います。

 

中学生・高校生たちも投票に行く
と言っても、投票場は学校のようで、

 

「学校選挙」という名称の
プロジェクトのようです。

 

日本では、公立の小学校や中学校が
投票場になることが多いので、

 

実際の選挙と変わらないですね。

 

もう1点、スウェーデンでは、
子どもであっても、自分の意見を
主張するように教育されるようです。

 

日本では、校則によって、
子どもたちを管理しようとしますが、

 

スウェーデンでは校則自体を
子どもたちに判断させるようです。

 

ルールや社会の仕組みも、
自分たちのアクションによって、
変えることができると教えられ、

 

スウェーデンの子どもたちは
育っていくなかの一環として、

 

子どもたちも、投票に参加する
学校選挙があるのでしょう。

 

こう教えてもらうと、日本の若者の
投票率を上げるには、

 

やはり、子どもの頃からの教育を
見直す必要があることになります。

 

そこで、麹町中学校の取り組みを
思い出しました。

 

このブログで紹介した時の記事が
こちらです。

 

「未来の教室」麹町中学校 工藤勇一校長の挑戦を知ってほしい!

 

生徒が自ら考え、判断し、決定し、
自ら行動できるよう、

 

自律する力を身につけさせることに
重点を置く教育が日本でも
始まっています。

 

このような学校が増え、
哲学対話を取り入れる学校が増えれば、
日本も変わっていくはずです。

 

最後に、スウェーデンと日本の
大きな違いがあります。

 

それは被選挙権。

 

スウェーデンでは、18歳で選挙に
出馬することもできます。

 

しかも日本のような供託金も
必要ありません。

 

実際に18歳の国会議員もいるようです。

 

これなら若者が投票に行きますね。

 

日本では、衆議院議員25歳以上、
参議院議員は30歳以上でないと
立候補できません。

 

その上、国政選挙の場合、
選挙区で300万円、比例代表で600万円の
供託金が必要です。

 

被選挙権の年齢が下がったしとしても、
供託金の精度が変わらない限り、

 

若者が立候補するには、
ハードルが高すぎます。

 

若者が投票に行かない理由は、
ここにもあるのではないかと
思えてきました。

 

日本では、3年前に選挙年齢が18歳に
引き下げられたばかり、

 

スウェーデンを参考に、
次のステップに進んでもらいたいものです。