2019.5.12 ヂヤンテイ君

「未来の教室」麹町中学校 工藤勇一校長の挑戦を知ってほしい!

出典:https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/mirainokyositu/pdf/001_07_00.pdf

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

先日NHKのニュース番組で紹介された、
公立中学校の教育改革の内容が、
衝撃的でした。

 

中間・期末テストを廃止。

 

担任制を廃止して「全員担任制」を導入。

 

“意味のない校則”を廃止。

 

これまで学校の常識とされていたことを
根底から見つめ直し、
改革をしてきた学校がある。

 

学校の「当たり前」をやめた。
という著書もある、

 

工藤勇一氏が校長の
千代田区立麹町中学校だ。

 

名門中学校ではあるが、
あくまでも公立の中学校。

 

そこから、こういう活動が始まっていた
ことにとても衝撃を受けました。

 

以下のイタビュー記事で、
その一端を知ることができます。

 

あの国で留学:~編集長対談~ 麹町中学校 工藤勇一校長に聞く! 宿題もテストもない!公立中学校の挑戦(2019.1.7)

 

 

是非、多くの方に知っていただきたい
内容なので、微力ながらも
このブログでも紹介させていただきます!

 

学校の本来の目的は、子どもを自律させること

 

これが大前提。

 

この言葉で工藤校長の真意が読み取れます。

 

学校がやるべきことは、生徒が自ら考え、判断し、決定し、自ら行動できる、つまり自律する力を身につけさせることです。ところが、学校は手取り足取り丁寧に教え、壁にぶつかれば手を差し伸べ、けんかをすれば担任が仲裁に入り仲直りさせる。このような教育をされた子どもたちは、大人になってからも、何か壁にぶつかると、「先生が悪い」「学校が悪い」「社会が悪い」と人のせいにするようになってしまいます。

 

 

「生徒の自律」という上位目的に照らし合わせて、意味がないと思った規則や“学校のあたり前”を一つひとつなくしていきました。麹町中学校には服装頭髪指導も、宿題もありません。

 

 

中間テスト・期末テストも廃止したが、
テストをやめた訳ではない。

 

単元テストと年5回の実力テストが
あるという。

 

テストは、自分が分かっていないことを
知るための道具、

 

できたところよりも、できなかった
ところが重要。

 

点数を上げることが目的になってしまう、
従来のテストの仕方がおかしく、

 

中間テスト、期末テストは、
教師が生徒の成績をつけやすくするために
やっていた面がある。

 

単元テストは、学んだことを理解するだけでなく、自分で調べ、考え、繰り返して定着させるという学びのスタイルを、自分なりに身につけていく手段でもあるのです。

 

これぞ、「生徒の自律」。

 

単元ごとに、分からなかったことを
理解していくことで、

 

ほとんどの生徒の成績が上がった。

 

現在の成績表は絶対評価なので、
全員が5になる可能性だってある。

 

だから、中間テスト・期末テストを
廃止しても、受け入れられていったという。

 

それでも大事なのは、評定ではなく、
自ら学んで理解できたこと。

 

こんな中学校があるかと思いましたが、
もっと前から、テスト改革があっても
良かったのではないかとも感じました。

 

全員担任制は、固定担任制の弊害から
生まれたそうです。

 

従来の固定担任制では、教員はテストのクラス平均点だったり、運動会や合唱コンクールなどでの勝ち負けなど、他クラスの教員との相対的な比較の中で評価されがちです。

 

確かにありましたね。クラス平均点なんて話。

 

固定担任制だと、担任の先生の能力に
よって差がでてしまい、
独りよがりの学級王国になりがち。

 

だからこそ、全員担任制。
その発想は、チーム医療の考え方から
学んだそうです。

 

先生方それぞれの得意分野を持ち寄って、子ども一人ひとりに最適な教育をする。教科の専門性だけでなく、保護者対応が得意な先生、生徒に寄り添うのが上手な先生、ICTに長けた先生、それぞれの得意を活かして学級経営をすればいい。

 

学校はまだまだ改善できる
と言います。

 

たとえば、音楽室や体育館などの
稼働率の低さは非効率であり、

 

学校があるのに、さらに塾に通っているのは、
非効率であると。

 

 

学校をもっと効率的に有効に活用するためには、学校の機能をもっと小さくしていく必要があると考えます。

 

授業を午前中で終わるぐらいカリキュラムを圧縮する必要もあるでしょう。美術や音楽、体育などは専門家に任せ、生涯教育としての役割を明確にしていくことも大切だと考えます。施設を専門の民間機関に委託すれば、施設の有効利用も可能になるでしょう。当然、部活動も、専門家による適切な指導が期待できます。

 

さらに、放課後から夜間にかけては、一般の社会人を対象に音楽教室やスポーツジムを開く。そうすれば学校施設を有効に使うことができるだけでなく、利益を生むこともできますし、新たな雇用を生み出すことも可能になるのではないでしょう。

 

引用が多くなりましたが、
工藤校長の実際の言葉がとても分かり易いため
そのまま紹介させてもらいました。

 

当社のお客様で、公立の学校の施設を
利用して、スポーツ指導をしている企業が
2社あるのですが、

 

時代の流れとしては大正解な事業を
されていることが分かります。

 

また、お客様である専門学校では、
アクティブラーニングが採用されています。

 

生徒が受け身にならぬよう、
自ら積極的に学ぶことを身につけて
もらうための指導です。

 

これも「生徒の自律」です。

 

千代田区立麹町中学校の取り組みが
分かる資料がありました。

 

「未来の教室」千代田区立麹町中学校

 

先ほどの記事では分からない、
壮大な教育改革の内容に触れる
ことができます。

 

大学・専門学校を訪問しています。

 

企業と連携しています。

 

思考ツールを活用し思考力を鍛えています。

 

JTBにツアー企画を提案しています。

 

模擬裁判をやっています。

 

アフタースクールで、中学校が塾を
やっていることも分かりました。

 

中学校でここまでできるのかと
驚きの内容でした。

 

一斉指導型授業の歴史はたかだか150年程度。その間に、生徒の“主体的な学び“が、一方的に教えてもらうだけの“受け身の学び”に変わってしまった。

 

平均的な処理能力を持った人材教育は
不要になったと思います。

 

個性を活かすことが求められる
時代になりました。

 

だからこそ、受け身ではなく、
生きる力をもった、自律できる人の
教育が日本全体に必要だと思います。

 

教育系のお客様と一緒に
仕事をしてきた者として、

 

そんな動きの一助になればと思い、
この記事を書かせてもらいました。