2018.12.15 ヂヤンテイ君

ニールセン調査より、アドネットワークより媒体直の方がオンターゲット率が高い

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

今週は、
日本のインターネット広告の歴史
を調べているのですが、

 

昨日に引き続き、
気になる最新の調査結果が
ありましたので、
本日はその調査結果についてです。

 

以前なら、
それほど目に留まらなかった
この手の記事が、

 

今は敏感に私のアンテナが
キャッチしてくれます。

 

連日ブログを書くことは、
感受性の強化にもつながるのだな
とつくづく感じます。

 

それではキャッチした記事です。

 

nielsen:ニールセン デジタル広告視聴率の計測実績データをもとに平均”オンターゲット率”を発表(2018.11.29)

 

 

視聴行動分析サービスを提供する
ニールセン デジタル株式会社
による調査結果です。

 

ニールセンといえば、
ビデオリサーチとともに、

 

テレビ視聴率の調査会社
というイメージでした。

 

調べてみると、
2000年にニールセンは、

 

日本国内におけるテレビ
視聴率調査から撤退していました。

 

いつの間にか、インターネットに
シフトしていたようで、
また、後で触れたいと思います。

 

さて、調査結果です。
デジタル広告における
総インプレッションのうち、

 

何割が意図していた性年代に
リーチしたかを表す

 

「オンターゲット率」についての
調査を行ったようです。

 

 

年齢の上限設定がない場合は、
男女とも80%なので、

 

高い割合でターゲットへの
リーチが実現していると言えます。

 

18~34歳をターゲットとした場合は、
男女とも50%台に下がる。

 

21~34歳をターゲットとした場合は、
男女ともさらに下がる。

 

25~54歳をターゲットとした場合は、
女性は、21~34歳の場合と変わらず、
男性は、21~34歳の場合より上がる
という結果です。

 

出稿した広告のうち半分ないし、
それ以下しかターゲットにリーチしていない
というのは、かなり低い率だなと
感じました。

 

次に、配信種別の
オンターゲット率です。

 

 

「メディア/パブリッシャー」は、
媒体社が直接特定の
メディア上に配信する場合、

 

「プラットフォーム/ネットワーク」は、
アドネットワークなどを利用して
複数メディアに配信する場合だそうです。

 

アドネットワークを利用するよりも、
媒体社が直接配信した方が、
オンターゲット率が高い。

 

さらに、モバイルデバイスに向けた
「メディア/パブリッシャー」の
広告配信の場合は、61%と高い割合
になったそう。

 

これから、アドテクについて
調べていきますが、
この調査結果は頭に入れて
おくべきだと思いました。

 

そして、広告主の業種別の
オンターゲット率です。

 

 

化粧品はターゲットが明確な
ような気がしますが、
案外低いですね。

 

もう少し、他の業種のデータも
発表してほしかったです。

 

この調査結果のあとに、
このような記載がありました。

 

デジタル広告はターゲティング配信が可能ですが、類推拡張による配信セグメントでのターゲティングとなるため、すべての広告を意図したターゲットに配信することはできません。今回見たように、ターゲットとなる性年代や配信種別、業種によって“オンターゲット率”は大きく異なります。

 

 

類推拡張」って、分かりそうながら、
あまり聞かない言葉です。

 

共通点を拡大解釈して、セグメントする
ということでしょうか?

 

こういう考え方があることを
頭に入れておくことにします。

 

ニールセンは、
米国のマーケティングリサーチ会社で、

 

100を超える国で業務を行っている
そうなので、世界的な
マーケティングリサーチ会社のようです。

 

日本では、テレビ、ラジオの視聴率
調査会社として知られていましたが、

 

現在は、インターネット上の視聴動向調査、
マーケティング事業を行う会社に
なっているとのこと。

 

インターネット視聴率と呼ばれる
NetView、Mobile NetViewが
基本サービスで、

 

今年の7月に、デジタルコンテンツ視聴率
を日本で提供開始したようです。

 

nielsen:ニールセン、デジタルコンテンツ視聴率を日本で提供開始(2018.7.2)

 

 

今回の調査も、デジタル広告視聴率
ということなので、
デジタルコンテンツ視聴率に
含まれるのでしょう。

 

さらに、こちらも今年の動きですが、
調査結果の可視化、
分析業務の効率化
に力を入れているよう。

 

datorama:Datoramaがニールセン デジタル広告視聴率と接続開始〜デジタル広告キャンペーンの最適化をさらに推進〜(2018.5.9)

 

nielsen:ニールセン、ネット視聴率データを Tableauを介して提供開始(2018.5.29)

 

 

アドテクのことはこれから
調べることになりますが、

 

当然ながら、広告配信の
効果測定も重要な業務であり、

 

オーディエンスデータという
話をよく目にします。

 

そのため、ニールセンの「視聴率」が
どのような立ち位置となり
評価されているのかを知りたいところです。

 

調べていくうちにキーワードとなるが、
視聴率パネル」。

 

ウエブ解析士協会「パネル調査」:サンプルとなる人(パネル)を年齢・性別・地域などに偏りのないように選び、ウェブサイト閲覧情報をブラウザから取得する。

 

ブラウザーのキャッシュでは、
年齢、性別などの属性まで
把握できないため、

 

テレビ視聴率調査のように、
サンプリング調査をしているのかな
と想像してしまいました。

 

ここまで想像してみて、
最初の記事にあった、

 

ニールセンのデジタルデータ
広告視聴率の説明から
引用してみます。

 

「ニールセン デジタル広告視聴率」の日本でのサービス提供は、世界最大のソーシャルネットワーキング・サービス、フェイスブック社とのパートナーシップによって実現しました。日本で2,800万人以上の登録者数を誇るフェイスブックの巨大なユーザー・データベースをパネルと見立て、その情報とニールセンの持つ市場代表性の高いオンライン・パネルの情報とを複合的に組み合わせることにより、日本のオンライン・ユーザーで広告に接触した人々を性別、年齢層まで把握することが可能になります。

 

Facebookと提携しているのですね。

 

Facebookの巨大な
ユーザー・データベースを
パネルと見立てるようで、

 

やはりオーディエンスデータが
今は重要ということとなれば、
「視聴率」という表現も納得です。

 

テレビ視聴率のビデオリサーチも、
現在は、インターネット広告効果測定
にまで業務を広げているようで、

 

インターネット広告の歴史を
振り返る上で、広告効果測定の
話も大きな柱になっていくなと、

 

ニールセンの調査結果から、
話が広がりました。

 

テレビやラジオを違い、
インターネットは「一対一」なので、

 

オンターゲット率って、
もっと高いものだと考えていました。

 

しかし、相手は機械ではなく、
人間なんですよね。

 

広告効果測定についても
詳しく知れべてみれば
おもしろそうです。

 

インターネット広告の歴史は、
オンターゲット率100%を
目指す歴史なのかもしれません。