2019.7.27 ozawa

ネット印刷、印刷通販サイトの価格が安い理由

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

コーポレートサイトの
オウンドメディア化で大成功した
あの株式会社LIGさんのLIGブログに、

 

珍しく、印刷通販の記事がでていたので、
思わず読んでしまいました。

 

ネット印刷会社7社を徹底比較!価格・スピード・品質・対応力を兼ね備えた、おすすめのネット印刷会社はどこ?(2019.7.26)

 

「LIG PR」とあるので、
記事広告なのですが。

 

ネット印刷会社7社を徹底比較という
キャッチーなタイトルで、注目を集め、

 

読んでみると、最終的にはアルプスPPS
という印刷通販サイトの宣伝である
ことが分かります。

 

おそらくアルプスPPSのランディング
ページの制作を、LIGさんが担当したものと
想像できます。

 

内容からすると筆者の方は、
印刷業界の方ではなく、

 

ユーザー視点でネット印刷会社7社を
比較しています。

 

ユーザーがどのような視点で、
印刷通販サイトを評価しているのかが
分かるため、とてもためになる記事なのですが、

 

印刷業界の中にいる者として、
少し違和感を感じることもありましたので、

 

この記事の補足説明を勝手にしてみよう
と思いました。

 

まず、ネット印刷は納品が早いのに対し、
一般の印刷会社に依頼すると時間が
かかるとあるのですが、

 

一般の印刷会社も、ネット印刷のように、
印刷用の完全データが支給されれば、
すばやく納品できます。

 

ネット印刷が早いと言っても、
あくまでもデータの確認が完了してから
の納期であり、

 

入稿したデータに不備があれば、
その分の日数は必要なはずです。

 

その代わり、ネット印刷は土日も稼働
しているところもあるので、

 

金曜にデータをアップしたら、月曜日
に納品されるようなことが可能です。

 

一般の印刷会社は、土日ないし日曜が
休みのところがほとんどなので、
この真似はできません。

 

ネット印刷でも日曜が休みで
営業日としてカウントしないところも
ありますので、注意しましょう。

 

そして、ネット印刷は一般の印刷会社に
比べて印刷物の種類は限定されることが
多いとあるのですが、

 

これは正解です。

 

20,000部を超えたら対応できないど、
ロットによる制限もあるのが
ネット印刷です。

 

ただし一般の印刷会社も
自社で全てのアイテムに対応している
訳ではありません。

 

自社の設備ではできないものは、
協力会社に依頼して納品しています。

 

ネット印刷も、やたらと扱うアイテムが
多いとろは、協力会社に依頼しながら
対応しているものと思えます。

 

ネット印刷のメリットとして、
価格が安いと紹介されていますが、
それも正しいと思います。

 

しかし、全ての条件でネット印刷の方が
安いというのは誤りです。

 

カラーのチラシが安いからと、
モノクロの冊子印刷も依頼していた
お客様がいましたが、

 

モノクロの冊子印刷を一般の印刷会社が
見積したところ、条件によっては、
一般の印刷会社の方が安かったという
ことがありました。

 

一般の印刷会社よりも明らかに高いのが
ネットの封筒印刷です。

 

一部カラーの封筒が安いサイトは
ありますが、封筒印刷に関しては、
一般の印刷会社に依頼した方が安くなります。

 

そして、もっとも気になった点が
ここです。

 

ネット印刷の価格が安い理由について。

 

その理由は発注内容をすべて顧客が決めるため、営業担当者の人件費を抑えられるからです。また、ほとんどの会社が大型輪転機などを持っている印刷会社と提携して、自前の印刷機を持っていないため、投資コストやメンテナンス費用がかからない分、低価格化を実現できます。

 

ネット印刷は、営業担当がいない分の
人件費が抑えられるというのは、

 

どこかの印刷通販サイトが、Q&Aの中で
説明している内容だと思うのですが、

 

一般の印刷会社も、営業の費用は、
見積には基本的に入れていません。

 

印刷する前のプリプレス工程で、
手間のかかる仕事に対しては、
営業経費をいただくことはありますが、

 

通常の印刷見積は、印刷用紙代、
刷版(印刷用の版)代、印刷費、加工費、
発送費の合計で計算しています。

 

デザイン制作からの仕事であれば、
制作費がさらに追加されますが、

 

これらの項目で利益をだすことが
営業の仕事になっています。

 

印刷通販が安いのは、
以前にもこのブログで紹介しましたが、
ギャンギングです。

 

ギャンギングについて、詳しい情報が
ここにあります。

 

印刷通販徹底比較:印刷通販が安価に商品提供ができる理由 その1:面付けの工夫(2018.8.8)

 

一般の印刷会社は、お客様の仕事ごとに、
印刷をしているのですが、

 

ネット印刷は、たくさんの仕事をまとめて
印刷しているということです。

 

チラシ3,000円で安いと言っても、
印刷時は、8社、10社分の印刷を
まとめて行うため、

 

印刷費をシェアしているようなイメージです。

 

納期があればあるほど、安くなるのもこのため。

 

A4だろうが、A5だろうが、カードだろうが、
同じ紙の条件であれば、

 

1つの版に面つけするギャンギングの
技術をネット印刷が持っている
ということになります。

 

多面付けするだけなので、
簡単に思えますが、

 

印刷は絵柄が異なるものを、まとめて
印刷することは苦手なのです。

 

一部は濃い色のベタがあり、
一部は淡い微妙な色があるようなものでも、

 

インクの調整ができるようにしたのが
ギャンギングの技術です。

 

ネット印刷の場合、同じデータで増刷
してもまったく同じにはならないと
説明があるのはこのためです。

 

シビアな色の管理はできない分、
安く印刷することができます。

 

さらに、ネット印刷が自前の印刷機を
持っていないというのは誤りです。

 

ラクスル、ベストプリントなど、
一部の印刷通販サイトは、設備を持たず、
手配をサービスにしていますが、

 

ほとんどのネット印刷会社は、
自社工場を持っています。

 

これはネット印刷会社のサイトを調べば
明らかなことです。

 

そのため、
投資コストやメンテナンス費用
もかかっています。

 

一部の加工を、協力会社に依頼することは
あっても、印刷は自社工場で行っている
ものと思えます。

 

情報として違うなと感じた主な点が
以上だったのですが、

 

比較として紹介しているネット印刷の
中にグラフィックが入っていない
のが腑に落ちませんでした。

 

独立系の印刷通販がしっかり紹介されて
はいるのですが、老舗であり、

 

おそらく利用者も多い、グラフィック
を取り上げていないのが不思議です。

 

もう1つ、総合的にバランスの良い、
プリントアースも取り上げて
ほしかったところです。

 

プリントパックの利用者の大半は、
プロだという話を聞いたことがあります。

 

すなわち、一般の印刷会社が、
ネット印刷会社に依頼していること
になります。

 

当社も、お客様と相談し、
価格を優先する場合は印刷通販を
利用します。

 

印刷通販サイトを徹底的に比較検討して
いるため、仕事の条件によって、
印刷通販を使い分けることができます。

 

当社ではそれを、
印刷コーディネートサービスとして、
お客様に案内をしています。

 

プロが印刷通販の能力を見極め、
最大限に利用することで、お客様への
サービスとしています。

 

印刷通販の方が高いものもありますので、
その場合は、自社工場ないし、

 

一般印刷会社で最善のルートに手配をし、
納品させていただきます。

 

すなわち、印刷手配の最適化をサービス
にしています。

 

なんだかんだで、この記事も最後は、
自社のサービスのPR記事になって
しまいました。

 

チラシならチラシ、
パンフレットならパンレットでも、

 

内容によって、求められる品質やコストが
異なるのが印刷の仕事です。

 

それを最適化するサービスが当社には
ありますので、

 

印刷物を安くしたい。でも安定した品質で
納品してほしいというような場合は、
お問い合わせいただければと思います。

 

外では、隅田川花火大会の音が聞こえて
きました。