2018.12.27 ヂヤンテイ君

インターネット広告の歴史を辿ってみました 【12】アドベリフィケーション

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

本日のこのブログに、
Illustrator版 完全データへの道
の記事が復活しました。

 

これまでの9話は、このブログの中で
人気記事になっています。

 

正しい印刷用データ作りのために、
ぜひ参考にしてみてください。

 

私は、本日も、
インターネット広告の歴史の続きです。

 

昨日は、2011年頃に登場した
3PAS(第三者配信)が可能にした
アトリビューション分析についてでした。

 

本日は2012年頃、使われるようになった
アドベリフィケーションについてです。

 

こうして見ると、2011年頃も
インターネット広告の動きが
多かったことが分かり、

 

私からすると、複雑になってきたな
というのが感想なのですが、

 

時代的には、インターネット広告が
様々な課題と直面するようになったことで、

 

その解決を目的とした
技術や仕組みが求められてきた
ということのようなのです。

 

アドベリフィケーションもその1つで、
ad(広告)をverify(検証する)仕組みであり、

 

DSPやアドエクスチェンジで配信する広告が、
広告主の意図・条件に合っているかを
検証する機能です。

 

WEB広告の配信対象は「枠から人へ」に
なっていったと以前書きましたが、

 

興味・関心があると思われる人のもとで
広告を表示すれば、どの媒体に表示されても
良いという訳にはならないだろうなと
思っていました。

 

その上、すべてを自動で行うとなると、
どこの媒体に広告が配信されているのか
確認できないだろうなとも。

 

広告主からすれば、ブランドの価値を損なう
ような媒体で広告を表示してほしく
ありません。

 

「広告インプレッションの質」に対する
意識ということで、
ブランドセーフティ(Brand safety)
という言葉があります。

 

広告がどこの媒体で表示されているのか
それを検証するのが、
アドベリフィケーションの役割の1つです。

 

広告主のもう1つの心配は、
広告がしっかり表示されているのか
ということ。

 

インプレッション課金型の場合、

 

ディスプレイ広告が配信されている
ページが読み込まれた時点でカウント
されるため、

 

広告が下の方にあって、スクロール
されないままでも、課金されます。

 

表示されていても、閲覧されなければ
配信していないのと同じこと。

 

そのため、
ビューアビリティ(Viewability)
という言葉があるようです。

 

広告掲載インプレッションのうち、

 

「ビューアブルインプレッション」
(実際にユーザーがその広告を
閲覧できる状態にあったインプレッション)

 

の占める比率のことです。

 

アドベリフィケーションを使うと、
実際に広告を目にする位置に表示
されたのか(インビュー)が
計測できるようです。

 

さらに、これは事件があった
ようなのですが、

 

広告主にとっては、
アドフラウド(Ad fraud)
広告の詐欺が心配です。

 

不当に広告表示回数などを
水増し、過大な広告料金を
請求されるようなことは防ぎたいものです。

 

インターネット上のロボット、
「ボット」が詐欺を行う場合と、
人間の手によって、行われるケースも
あるようです。

 

アドベリフィケーションを使うと、
広告詐欺が行われていないか
も検証できるようです。

 

アドベリフィケーションで、
広告配信をコントロールできる
訳ではなく、

 

計測し検証した結果をもとに、
DSPなどを使って配信コントロール
することで、課題を解決します。

 

これらのリスクがどれだけ
あるのか?

 

アドベリフィケーション推進協議会
による調査レポートがありましたので、
参考にしてみてください。

 

2017年度日本のアドベリフィケーション調査レポートについて

 

日本のブランドセーフティと、
アドフラウドは10%前後ながら、
ビューアビリティが40%を
超えているのには驚きました。

 

閲覧できる状態になっていない
広告が多いということですね。
2017年のことです。

 

プログロマティック配信って、
このままで良いのか?
と思いました。

 

これで少し分かってきたのですが、
これまで見てきたアドネットワークや
DSPによる配信は、

 

大量の広告を一括で配信できる
大きなメリットはあっても
リスクを伴うものであり、

 

大手企業は初期の頃は
敬遠していた。

 

それでも、技術の進歩により、
大手企業も利用するようになり、

 

広告取引の透明性の問題が
議論されているようになった。

 

それは今でも続いているようです。

 

アドネットワークは、売れ残りの広告枠や
閲覧者の少ないサイトの広告枠を
束ねてボリュームだすものだった
という話もありました。

 

配信技術が進歩し、
WEB広告の配信対象が「枠から人へ」に
なったしとしても、

 

自社の広告がどこに表示されているのかを
把握できないと不安だろうなと
感じていたのですが、
これで解決できました。

 

徐々に話が複雑になってきているのですが、
インターネット広告の歴史の続きを
また書かせていただきます。