2018.12.18 ヂヤンテイ君

インターネット広告の歴史を辿ってみました【05】アドネットワーク

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

昨日に続き
日本のインターネット広告
の歴史を辿っていきます。

 

昨日は、2003年の
コンテンツ連動型広告の誕生から、

 

2008年頃から広まる
ターゲティング広告までを
見てきました。

 

昨日は、これからいよいよ、
アドネットワークの話に
入っていくようだと
最後に書いたのですが、

 

昨日、すでにアドネットワークの
話に入っていたようなのです。

 

コンテンツ連動型広告と、
ターゲティング広告の
説明のために、

 

Googleディスプレイネットワーク
Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)
を取り上げましたが、

 

これがアドネットワークでした。
確かに、ネットワークという
名称になっていますね。

 

アドネットワークは、
複数の広告媒体を束ばね、
「広告配信ネットワーク」作り、

 

多数のWebサイトにまとめて、
広告を配信する広告配信手法。

 

アドネットワーク事業者が、
広告主から広告を受注し、

 

参画している複数の広告媒体に
配信します。

 

こちらにアドネットワーク業者の一覧
がありました。

 

WEB広告ナビ:アドネットワーク一覧

 

 

アドネットワークは
昨日も見てきたように、
2008年ごろに普及したので、

 

コンテンツ連動型広告の
配信手法や、

 

ターゲティング広告の
ターゲッティング手法が、

 

アドネットワークと連動することで、
一気に花が開いた
ということだったのだと思います。

 

アドネットワークが登場する前は、
WEB広告媒体1つ1つに広告の
掲載依頼をしていた。

 

条件の違う、
それぞれのWEB広告媒体との
交渉が一元化できたのだから、
メリットは大きかったと思います。

 

WEB媒体が増え、
広告を掲載できる枠も増えたことから、
アドネットワークが必要になったのでしょう。

 

初期の頃のアドネットワークは、
アドネットワーク業者が、

 

各WEB広告媒体の広告枠を買い付け、
広告主にばら売りしていたそうです。

 

媒体を指定し、特定の広告枠を
決められた期間買う、
予約型広告と基本的に同じで、

 

配信先が、複数の媒体であるところ
だけが違うのみ。

 

そうすると、売れ残ってしまう
広告枠も発生してしまいます。

 

もともと、売れ残りの広告枠や
閲覧者の少ないサイトの広告枠を
束ねてボリュームだすものが、

 

アドネットワークであったという
話もありました。

 

それでも売れ残りは発生したのでしょう。

 

広告の効果が期待できる大手の媒体に
人気が集まり、

 

アクセスが集まらないページや場所の
広告は売れなかった。

 

そこで、検索連動型広告のところで
みてきたオークション形式を
導入しようという動きになっていったようです。

 

昨日のコンテンツ連動型広告の
説明では、この過程が抜けていました。

 

検索連動型広告と同じようにオークションによって価格を決定していく取引き形態。

 

といきなり説明してしまっていますが、

 

検索ワードというユーザーの
ニーズが明確な検索連動型広告
とは違い、

 

アクセスが集まらないページや場所の
広告を買おうという広告主はいない、

 

検索連動型広告のオークション
取引の考え方を、

 

コンテンツ連動型広告に導入する
上で問題があったようです。

 

検索連動型広告であれば、
広告主が必要とするキーワードがあるため、
オークションが成立します。

 

金額との折り合いをつけて
キーワードを設定します。

 

しかし、コンテンツ連動型広告の場合、
アクセスが集まらないページや場所の広告は、
安売りするしかない。

 

どこに広告が配信されるのかが
分からなければ、広告主は
お金を払いたくない。

 

そんな広告枠であっても、
広告価値を上げるには、
どうすれば良いのか?

 

検索連動型広告は、ユーザーの
ニーズが明確だからこそ、
広告主はオークションでお金を払う。

 

コンテンツ連動型広告でも、
ユーザーのニーズが分かるように
すれば良いのではないか。

 

それが回答となったようです。

 

その具体策が、昨日みてきた
ターゲッティング広告だったのですね。

 

2008年の話をしていたつもりだった
のですが、

 

アドネットワークは日本でも
1998年からあったようで、

 

WEBページが
膨大な量となっていく時代に、

 

広告主からすれば、効率良く
ターゲットに広告を配信したい、

 

媒体からすれば、売れない広告枠
をどうにか売りたい、

 

双方のニーズを対応しながら、
思考錯誤の期間を経て、

 

テクノロジーと結びつき、
現代的な意味のアドネットワーク
として普及したのが、
2008年なのだと思います。

 

ブラウザーに保存された
クッキー(Cookie)のデータから
ユーザーの傾向(ニーズ)を分析することで、

 

アドネットワークによる
広告配信効果を最適化した。

 

昨日、紹介した
興味関心連動型広告もその1つで、

 

ターゲティング広告の精度が高まり、
アドネットワークのターゲッティング
手法として定着したのが2008年
なのでしょう。

 

アドネットワークが検索連動型広告
のような広告価値を、

 

ディスプレ広告にも
付与することができるようになった
ということですね。

 

それと同時に、広告枠という考え方から、
ユーザーに考え方がシフトし、
配信枠という考えになった。

 

コンテンツの内容に連動する
コンテンツ連動型広告ではなくなり、

 

的確なターゲットの元で表示する
媒体の中にあるディスプレイ広告
となっていたのだと思います。

 

クッキー(Cookie)により、知ることが
できたユーザのデータを
オーディエンスデータ」といいます。

 

「オーディエンスデータ」獲得技術の
精度が上がったことが、
ディスプレイ広告を変えたことになります。

 

「オーディエンスデータ」を活用した
取引が始まったこと、

 

その取引をリアルタイムで成立させる
RTB=リアルタイムビッティング
という技術が誕生したことを、

 

アドテク」の誕生と呼ぶようです。

 

結局、本日は昨日の復習
となってしまったようです。

 

しかし、
インターネット広告の歴史を辿る上で、
重要な話になるではないかと思いまして、

 

「アドテク」が誕生までの経緯を
追ってみました。

 

知りたいのは考え方であり、
広告コミュニケーションに対する
論理です。

 

それを念頭にまた続きを
書きたいと思います。