2018.12.14 たけうち

竹ちゃんの印刷現場日記!Vol.1当社の設備について

 

 

 

 

はじめまして。ヂヤンテイシステムサービスの竹内です。
印刷部門に所属し工場長をしています。

 

今回ブログを書くにあたり、私が普段使用している機械と印刷について簡単ではありますが、紹介させて頂きたいと思います。

 

 

印刷機の種類

みなさん印刷機と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
学校にあった印刷機?それとも会社に置いてある簡易印刷機?テレビで新聞が印刷されるシーンを、思い出す人も多いかもしれませんね。

 

印刷機にもたくさんの種類があり、分類の仕方もいくつもあるのですが、分かりやすいところで、印刷できる紙のサイズで分けることができます。

 

大まかに、3つの紙のサイズで印刷機は分類されます。
このブログのこの記事で、その辺のことに触れていますので、参照してみてください。

 

印刷費の最適化!印刷は条件によって最適ルートがあります。

 

この記事の中では、専門用語は使わず以下のように表現しています。

 

大ロットに適した印刷機
中ロットに適した印刷機
少ロットに適した印刷機

 

これに補足するとこうなります。

 

大ロットに適した印刷機・・・大きな紙を印刷できる
中ロットに適した印刷機・・・中くらいの紙を印刷できる
少ロットに適した印刷機・・・小さな紙を印刷できる

 

大きな紙が、駅に貼ってあるポスターのイメージ。小さな紙がA3サイズより少し大きいくらいで、中くらいの紙が、その中間くらいの紙です。

 

印刷用紙のサイズの説明についても、このブログのこの記事に説明があります。

 

「コート90kg」「コート110kg」?これで完璧、印刷用紙の厚さ!

 

模造紙のような大きな紙のサイズが印刷用紙の基本です。大きなポスターを印刷する時は、その大きな紙をそのまま印刷します。

 

基本となる大きな紙を全紙(ぜんし)と呼びます。

 

全判の紙を印刷できる印刷機を全判(ぜんばん)印刷機、
全判の1/2のサイズの紙を印刷できる印刷機を半裁判(はんさいばん)
全判の1/4のサイズの紙を印刷できる印刷機を四裁判(よんさいばん)

 

と呼びます。

 

先の分類に補足すると、こうなることになります。

 

大ロットに適した印刷機・・・全判(ぜんばん)印刷機
中ロットに適した印刷機・・・半裁判(はんさいばん)印刷機
少ロットに適した印刷機・・・四裁判(よんさいばん)印刷機

 

先ほどの記事にもありますが、全判にも2つの規格があり、B4などのB版の紙の印刷に適した四六(しろく)判と、A4やA3などのA版の紙の印刷に適した菊(きく)判があります。

 

印刷機も、四六(しろく)全判の紙を印刷できる印刷機と、菊全判の紙を印刷できる印刷機で分かれます。半裁判版も四裁判同じです。

 

印刷会社の設備紹介ページで、「菊全判4色機」とあれば、菊全判サイズの紙まで印刷できるカラー印刷機を所有していることになります。4色とは、プロセスカラーのCMYKのことなので、4色=カラーとなります。

 

 

当社の印刷機について

印刷機は、ハイデルベルグ社製の、スピードマスターSM52の4色機を使用しています。

 

 

 

この印刷機は、印刷機の種類で説明させていただいたように、当社の印刷機は「c」です。印刷機のサイズとしては、縦4.3m×横1.2m×高さ1.6mと、コンパクトな印刷機です。

 

菊(きく)判の全紙を1/4にした菊四裁判のサイズ用の印刷機です。普段目にする紙のサイズとしてはA3サイズまでが印刷できる印刷機ですが、当社の印刷機は若干大きいため、B3サイズまで印刷ができます。

 

普段の仕事としては、菊四裁と、四六8裁の印刷用紙で印刷するものがメインとなります。

 

 

印刷ができる最小サイズ:100mm×148mm=官製はがきサイズ

印刷ができる最大サイズ:370mm×520m、B3も印刷可

印刷ができる紙の厚さ:0.4mmまでの様々な紙

 

 

印刷機を使った具体的な業務

紙のサイズが小さいので、ピンホール(インクが乗らず白抜けしてしまう事)やゴミ・汚れ等を発見しやすく、色を合わせも印刷面積が少ないので色見本に合わせて印刷しやすいのが利点です!

 

基本的にB(墨)、C(藍)、M(紅)、Y(黄)の4色を使用して印刷するのですが、どうしてもこの4色では再現できない色を表現するために、あらかじめ調合されたインク(特色)を使用する事もあります。

 

この特色には番号がついており、基本的にその番号でインクを注文するのですが、「その番号が分からない。」とか、「印刷物に色を合わせて欲しい」時にはインク業者に依頼して実際の色見本と同じ紙さえあれば再現できるようになります。

 

版替えは全て自動で行うので2~3分で行う事ができ、4色の版の見当(それぞれの版についているトンボ)を合わせるのは5分くらいで、片面4色(約1000枚程度)を刷り終えるのに、絵柄にもよりますが大体20分くらいになります。

 

また、両面を刷る場合は片面刷り終えた後、5~10分くらい乾き待ちをするのですが、その乾きがあまいとひっくり返して先に刷った面が今度は下に来るので、紙が流れる最中に傷が入ってしまったり、圧胴(ブランケットに適正な圧を与える胴)に先に刷った絵柄が付いてしまい、はがれてしまう事があります。

 

注意しなくてはいけない点だと思います。

 

 

最後に

この機械は私が入社して10年使用しています。機械なので故障することもありますが、ドイツ製の印刷機なので頑丈な印刷機だといつも思っています。

 

この先、何年何十年も使わせていただくので、日々の清掃はもちろん、メンテナンスをしっかりして大事にしていきたいと思います。