2022.10.26 ヂヤンテイ君

印刷費の最適化!印刷は条件によって最適ルートがあります。【再投稿】

 

本記事は2018年9月に初回投稿した記事を再投稿したものです。

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスです。

 

全国に支社を持つお客様からの依頼で、
3支社から、同じようなタイミングで話をいただいたため、

共通の冊子を増刷することもあり、

せっかくなら、まとめて印刷することで、
印刷費を下げ、お客様に喜んでもらうおうと考えました。

 

それくらいで、どうしてバタバタするのかといいますと、
印刷は条件によって、印刷機を変える必要があるからです。
今回はA4サイズの本文が38ページのモノクロ印刷冊子でした。

 

全支社分を4月に20,000部ほど納品させていただいたのですが、

その後、増刷がある場合は、各支社ごとに必要に応じて
増刷していくことになります。

 

そのため、増刷になると、300部、700部、1,200部などのロットになります。

最初に20,000部印刷・製本する時と、
増刷で、300部、700部、1,200部を印刷・製本する時では、印刷機が変ります。

 

20,000部印刷した実績のある印刷機をそのまま使えば
いいのではないかと言われてしまいそうです。

実際問題、20,000部印刷した印刷機で、300部の印刷はできます。

 

しかし、20,000部の印刷機は、大ロットに適した印刷機なので、
300部の印刷すると、割高になってしまうのです。

そのため、少ロットに適した印刷機を使います。

2,000部を超えたくらいから、中ロットになっていくのですが、
中ロットに適した印刷機もあります。

 

100部以下の極少ロットだと、オンデマンド印刷機を使います。

最適な印刷機を使い分けるのは、印刷費を安くするためです。

 

こういうことがあり、今回は3,000部を超えるご依頼だったため、
どの印刷機が最適かでバタバタしたことになります。

 

ここまでの話の流れでいけば、中ロットが最適で、
簡単ではないかと思われそうなのですが、

そうでもないのです。

 

分かりやすくするために、以下の3種類に分けて紹介します。

 

大ロットに適した印刷機
中ロットに適した印刷機
少ロットに適した印刷機

 

これらの印刷機が、
一度に印刷できるページ数を
A4の場合でここに重ねます。

 

大ロット印刷機・・・16ページ
中ロット印刷機・・・8ページ
少ロット印刷機・・・4ページ

 

冊子印刷の相談をする時に、印刷会社から、

8ページ単位がいいとか、16ページ単位がベストなどと、
言われたことは、ありませんか?

それは、この印刷機の都合なのです。

 

当然、印刷機の大きさも違い、大ロット印刷機が、
一番大きな印刷機です。

 

紙は両面に印刷するため、大ロット印刷機の16ページは、
表面8ページ + 裏面8ページ

表面1台、裏面1台と数えるため、16ページの印刷は2台です。
32ページの冊子であれば、4台分の印刷ですが、
今回は38ページの印刷なので、6台印刷することになります。

 

両面印刷なので、残り6ページ分であっても表と裏の印刷が必要なため、
プラス2台が必要です。

 

少ロット印刷機の4ページは、
表面2ページ + 裏面2ページ

 

36ページの冊子であれば、18台印刷ですが、

今回は38ページの印刷なので、20台印刷することになります。

大ロット印刷機と、少ロット印刷機とでは、印刷機の値段も違うため、
1台あたりの印刷費が違います。

例えばということで、暫定的な金額で紹介するとこんな感じになります。

 

大ロット印刷機
15,000円×6台=9万円

少ロット印刷機
5,000円×20台=10万円

3,000部を超える冊子の場合の、印刷費の違いのイメージです。

 

印刷費は、印刷するための版を指す刷版(さっぱん)費も含めた
イメージとしています。

大ロット印刷機の方が、たくさんのページを一度に
印刷できるので、安くなると考えてしまうのですが、

この条件の場合は、これくらいしか差がでないことになります。

 

ここに、それぞれの印刷機を使った場合の、紙代や製本加工代の
金額が加算されて、印刷費の合計となります。

紙代はページ数が同じであれば、どの印刷機であっても同じ・・・
ではないのです。

 

大ロット印刷機の方が必要とする紙の数が多いため、
紙代が高くなります。

 

製本加工代も、大きな紙で印刷されたものを製本加工する時と、
小さな紙で印刷されたものを製本加工する時とで、金額が異なります。

 

そのため、合計金額を比較しないと、

どっちが安くなるのか分からないことになります。
だからこそ、見積があります。

 

今回は、さらに本文にカラーページがあり、片袖折り、ミシン目加工が入る
こんな条件もあったため、

実際は、上記の台数にはならず、少し複雑な計算が必要でした。

 

厳密に比較してみないとどの方法が最適なのか
分からなかったということになります。

 

印刷機によって、印刷の品質も異なるため、
制作する印刷物の絵柄とも相談することになり、
印刷物は届けるまでが仕事なので、配送の条件にも左右されます。

 

印刷機は様々なものがあり、そのまま紙や、製本加工の条件にも
つながっていきます。

 

当社では、常にベストな方法が提案できるように、
お客様が提示される条件ごとに、
最適な印刷ルートを決めています。