2019.2.16 ヂヤンテイ君

オムニチャネルは失敗なのか?これからなのか?振り返ってみました

 

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

このところ、精力的に取り上げている
オムニチャネルですが、

 

調べていくうちに、
「オムニチャネルの今」が
分かってきました。

 

最初にオムニチャネルの基本的な
情報を調べた時に、

 

オムニチャネルを実現できている企業は、
日本にはまだ、存在していない
という話がありました。

 

2018年の情報です。

 

オムニチャネルの考え方は
輸入されているが、

 

日本においては、これからが本番なんだ
と感じたのですね。

 

それで、海外の最新オムニチャネル事例
を調べてみたことになります。

 

Placeを重視する海外の最新オムニチャネル顧客体験(CX)について

 

その後、さらに調べていくうちに、

 

オムニチャネルへの取り組みが下火

 

オムニチャネルが失敗した

 

こんなワードを目にするようにも
なりました。

 

オムニチャネルを好意的に受け止め
紹介していのたで、
「失敗」という文字に衝撃を受けました。

 

あえて失敗の話を書かなくても良いかな
とも考えたのですが、

 

どうしても気になるため、
取り上げてみることにしました。

 

このブログでは、
オムニチャネルの具体例を知るために、

 

オムニチャネルの先駆者と言われる
米国百貨店メイシーズの取り組みを
調べました。

 

オムニチャネルの始まりは、米国百貨店メイシーズだった

 

オムニチャネル企業を目指す」と、
米国百貨店メイシーズが宣言したことが

 

オムニチャネルの始まりと言われている
ようなのですが、それが2011年です。

 

日本では、東日本大震災の年です。

 

これを受けて、日本では2013年頃から
イオングループやセブン&アイなどの
小売企業がオムニチャネル化に
乗り出したようなのです。

 

今年は2019年ですから、
かなり前です。

 

このブログでオムニチャネルを
取り上げたのは、今年に入ってからなので、
かなり遅い注目だったことになります。

 

日本では2013年頃から、
オムニチャネル化が始まったということは、

 

その前後で、オンラインとオフラインの垣根を
なくすというオムニチャネルの考え方が、
大注目されたであろうと、想像できます。

 

しかし、2015年になると、
既にこのような記事がでていまいた。

 

ECClab:時代の寵児だったオムニチャネルの今までとこれから - オムニチャネルは次のステージへ(2015.12.11)

 

 

時代の寵児、と言われるまでになっていた、
オムニチャネルが鳴りを潜め、

 

再びオムニチャネル取り組みの声がそこかしこで上がりだしてきた。

 

これが2015年です。

 

にもかからず、
オムニチャネルの先駆者と言われる
米国百貨店メイシーズが、

 

2016年に100店舗にも及ぶ
大規模な店舗閉鎖計画を発表。

 

セブン&アイは2015年に
統合ショッピングサイトomni7を
オープンさせたものの、

 

2016年には、オムニチャネル戦略の
責任者だった鈴木康弘氏が
取締役を退任。

 

メイシーズやセブン&アイの取り組みが、
オムニチャネルの失敗事例として
紹介されるようになったようです。

 

実際、「オムニチャネル 失敗」で
検索すると、以下のように、
2017年の記事が並びます。

 

ビジネス+IT:オムニチャネルが失敗した「3つの誤解」、このままでは小売はアマゾンに敗北する(2017.8.25)

 

 

DIAMOND RETAIL MEDIA:オムニチャネルの“失敗”在庫・顧客データの一元化だけではない「360°の顧客理解」が戦略の第一歩(2017.3.3)

 

 

シンクエージェント:大企業のオムニチャネルはなぜ失敗するのか?:樋口 進(2017.2.21)

 

 

昨年、2018年になると、
そもそも、オムニチャネルとは
何だったのか、

 

オムニチャネルの課題は何か、
など、

 

オムニチャネルの意味を
再考するような記事を
多く見つけました。

 

私が個人的に、オムニチャネルに
注目したのは、昨年(2018)なので、

 

見直されている時期に、
オムニチャネルに出会ったことに
なります。

 

こうして見ると、オムニチャネルは、
大注目され、下火になったりを
繰り返しここまできたことになります。

 

それでは、今現在はどうなのか
となると、

 

オムニチャネルは失敗なのではない。
解決すべき課題が多い。

 

それに気づき、
新たな取り組みが始まったところ、

 

そんなところなだと思います。

 

確かに、そうだろなと想像できるのは、

 

顧客データの一元化と言っても、
企業のシステムを切り替えるのは
たやすいことではありません。

 

ある程度のシステムが構築された
としても、顧客行動をコントロール
するようなことは、なかなかできない
だろうなとも思います。

 

そもそもオムニチャネルは、
全てのチャネル(流入経路)を使って、
購買に結びつけることなので、

 

大きな組織だと、あらゆる部署の
情報を理解し、統括する必要があります。

 

そういう人材を育てるところから
着手する必要があるのかもしれませんし、

 

縦割りの日本の組織構造が、
オムニチャネルに弊害になっている
ような話もありました。

 

しかしながら、
ここまでに浮き沈みはあったとしても、

 

オムニチャネル化の動きは、
現在進行形なのだと思います。

 

先日記事にしましたが、
ZOZOから離れ、自社主導に切り替えた
ユナイテッドアローズもしかりで、

 

オムニチャネル化のために
動いています。

 

今年に入って、こんな記事もありました。

 

MarkeZine:データ収集を顧客と”共創”/丸亀製麺の公式アプリ施策に見るオムニチャネル戦略(2019.1.22)

 

あの、丸亀製麺です。

 

丸亀製麺のオムニチャネル戦略って、
どんなものだろうと読みだしたら、
とてもおもしろい記事でした。

 

是非、上記の記事を読んでみてください。

 

オムニチャネルにとって、
顧客データが重要です。

 

丸亀製麺は、アプリを中心に、
レシートとクーポンという組み合わせで、

 

顧客体験(CX)を提供しつつ、
顧客データ分析をしています。

 

他の企業の施策の話となりますが、

 

最近では、DMという紙媒体に
つけたクーポン番号やQRコードを、
ユニークにすることで、

 

個別で効果検証をするようなことが
行われています。

 

オフラインであっても、
お客様にサービスを提供しつつ、

 

お客様理解につなげている
ということですね。

 

私が理解した、オムニチャネルは、
上質な顧客体験(CX)を提供すること。

 

または顧客体験(CX)を中心に
お客様に接すること、サービスを
提供すること。

 

それがオムニチャネルだと思っています。

 

顧客データの統合や、在庫管理の統合は、
そのための手段に過ぎないのだと
思うのです。

 

顧客体験(CX)を中心に据えるからこそ、
オンラインとオフラインの垣根が
なくなるであり、

 

デジタル、アナログのいいところ取り
を模索するのだと思います。

 

オムニチャネルが目指すところ、
オムニチャネルの考え方は、

 

応用範囲が広いからこそ、
様々なオムニチャネル施策が
存在するのであろうし、

 

業界、業態によって特色のある
施策になって良いのだと思います。

 

お客様のマーケティング活動に、
良い提案ができるよう、

 

これからも、オムニチャネルに注目
していきたいと思います。