2019.7.12 ヂヤンテイ君

政治マーケティングの歴史をざっくり辿ってみました

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

選挙運動期間中に入り、
選挙とマーケティングの関係について触れ、

 

選挙運動で活用できる
コミュニケーションツールについて、
昨日までみてきました。

 

調べてみると、選挙における
マーケティング利用の歴史は古く、

 

1970年代から、ポリティカル・
マーケティングという言葉で、
研究されてきたようなのです。

 

本日は、選挙のマーケティング利用の
歴史を振り返ってみます。

 

1970年代と言えば、マーケティングの
歴史からすると、マーケティング2.0の
時代です。

 

マーケティング1.0が、
「製品中心のマーケティング」だったのに対し、

 

「消費者志向のマーケティング」に
変化していったのがマーケティング2.0。

 

消費者を分析するようになっていった
時代です。

 

選挙も、有権者を知ることで、
選挙戦に勝ち抜くことができると
考えるのは自然の流れです。

 

選挙は商品マーケティングと同様である
と提唱したのが、この時代のコトラー。

 

商品が消費者との関係性の構築を
目指すのと同じように、

 

候補者は有権者と関係性を
構築していくべきであるという考え。

 

こうした考えは、ポリティカル・
マーケティングという呼び名で、
研究が進んだようです。

 

ここでは、ポリティカル・
マーケティングを政治マーケティング
とします。

 

インターネットが選挙運動に利用される
ようになったのは19992年。

 

米国の民主党大統領候補予備選挙で
初めて電子メールによる選挙運動が
行われたようです。

 

ダイレクトマーケティングですね。

 

その後、米国では1996年の
大統領選挙の時には、

 

インターネット選挙運動を行う候補者が
急激に増え、候補者はホームページを
持つようになったそう。

 

やはり米国は早い。

 

そして、政治マーケティングは、
2000年の大統領選挙で顕著になりました。

 

ブッシュ大統領が誕生した選挙では、
支持者が多く乗るバスに広告をだしたり、

 

効果的な選挙戦を設計するように
なったのがこの時。

 

また、この時の選挙運動から、
インターネットを使って選挙資金を
集めるようにもなりました。

 

日本では、小泉元首相がAIDMAに
よって政策を訴求するようになったのが、

 

政治マーケティングの始まりだと
言われています。

 

小泉元首相の首相就任は2001年なので、
この頃が、政治マーケティングの
まくあけと考えて良いようです。

 

マニュフェストもマーケティング戦略
の中で始まったことが分かりました。

 

2008年の米国大統領選挙の時の
オバマ前大統領のSNS利用は
記憶に新しいところです。

 

オバマ前大統領は、マス広告や
選挙演などの、伝統的な選挙戦術、

 

ホームページ、ソーシャルメディア
のトリプルメディアを利用して、
選挙戦を成功させたと評価されています。

 

2004年頃から、オバマ前大統領は
データサイエンティストを採用し、

 

有権者者へのアプローチ方法の
研究を重ねていたようなのです。

 

有権者の接する情報チャネルが
多様になってきたことを
よく理解していたのでしょう。

 

この時代から、選挙戦がデータドリブン
になっていったのですね。

 

2012年の再選挙の時も含めて、
データとマーケティングを選挙活動に
大いに利用したそうです。

 

インターネットを活用した選挙運動が
日本で解禁なったのは2013年。

 

オバマ前大統領の方法論が
研究されたことが想像できます。

 

この時の日本の選挙では、
ビッグデータの分析まで始まっています。

 

インターネット活用が、
デジタル活用になっていったのは、
選挙だけではないですね。

 

デジタルマーケティング技術の進歩が
そのまま政治マーケティングに
導入されているということ。

 

2016 年の米国大統領選挙の
現在のトランプ大統領も、

 

オバマ前大統領の方法論を引き継ぐ
ことで成功したようです。

 

今でもトランプ大統領のTwitterは
影響力がありますね。

 

こうして振り返ってみると、
政治マーケティングもインターネットの
登場を機に発達してきたことになります。

 

デジタルマーケティングの
あらゆるキーワードが、

 

そのまま選挙運動の中の
マーケティング活動に置き換える
ことができます。

 

動画マーケティングも当たり前になり、
選挙運動にインフルエンサー活用まで、
始まっているらしい。

 

政策立案にAIを活用する政党まで
でてきました。

 

最新のマーケティング施策と、
AI活用がますます進むと予想できます。

 

しかし、あくまでも候補者が
商品であるならば、

 

商品が優れているが前提だと思います。

 

選挙運動をマーケティングの視点から
語るのに抵抗感があるのは、
この点ですが、

 

多様化するタッチポイントの時代に、
方法論も何もなく選挙戦に
挑むことはできないでしょうね。

 

マーケティングで、世の中を変えるのだ
という心意気で、

 

選挙運動にマーケターが携わっている
のだと信じたいと思います。