2019.4.25 ヂヤンテイ君

マーケティングの歴史を辿ってみました【16】ROI、ブランド資産価値、顧客資産価値

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

本日は、
マーケティング30の続きです。

 

前回同様、
マーケティング3.0の時代に登場した、

 

マーケティング概念を
見ていきたいと思います。

 

まずは、マーケティングROIです。

 

ROIという言葉を耳にする機会が
年々増えてきていると思います。

 

ROI=Return on investment
日本語にすると「投下資本利益率」。

 

いくら投資して、どのくらい利益があったのか

 

費用体効果ですね。

 

購入者側からすると、
コストパフォーマンスと考えれば、
分かりやすくなると思います。

 

2004年に上梓された、
ジェームズ・レンスコルド著
『マーケティングROI』。

 

この本が、マーケティングROIという
考え方を浸透させていったようです。

 

マーケティングにかける費用に対し、
どれくらいの利益がでたのか。

 

低予算で効果が高いマーケティング
はどんなものか。

 

予算を変えずに、効果が上がる
マーケティングはないか。

 

計算方法は、ここでは省力しますが、
この頃から、このようなことを
数字化するようになったようです。

 

現在のWEBマーケティングやMAでは
必須の考え方になっていますね。

 

次に、ブランド資産価値マーケティングです。

 

1990年半ばくらいまでは、
ブランドは、マーケティング活動の
結果として成立するものと
考えられていたようです。

 

1990年代に入って、ブランを無形資産
とするブランド・エクイティ(資産)
という考え方が登場し、

 

その資産価値を高めることが、
マーケティングになるという
考え方になっていったようです。

 

目に見えない資産ながら、
有形資産同様に、投資して育てれば
価値を高めることができる
という考え方です。

 

そのため、結果としてのブランドではなく、
ブランドを起点とする考え方に
変っていったのがこの時期のようです。

 

現在の考え方ですね。

 

いかにして強いブランドを構築するか

 

強いブランドとは何か

 

この時代から、
このようなことが意識されるように
なったようです。

 

ブランド研究の変遷については、
別途アプローチしたいと考えています。

 

次に、顧客資産価値マーケティングです。

 

先ほどのブランド・エクイティ(資産)
に対して、今回は、

 

カスタマー・エクイティ(資産)です。

 

一人ひとりの顧客が企業にもたらす収益から
企業コストを差し引いた利益のこと。

 

LTV(顧客生涯価値)に近い
考え方のようですが

 

カスタマー・エクイティは、既存客と
新規顧客を分けて考えるようです。

 

ブランド同様に、顧客も資産と考え、
価値を測定し、最大化を目指すもの
として位置付けられるようになった。

 

現在のCRMに通じるものですね。

 

一人ひとりの顧客がもたらす利益や
価値を数字で理解するという意味で、

 

ビジネスの法則を
おさらいしておきましょう。

 

・上位20%のお客さまが全売り上げの80%をもたらす

 

・下位30%では、売上に貢献する度合は4%未満程度である

 

・新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる

 

・お客さま離れを5%改善すれば、営業利益が25%改善される

 

ROI、ブランド資産価値、顧客資産価値
と見てきましたが、

 

数字化する、見える化する
動きがこの時代から始まったようです。

 

マーケティング3.0は、
「価値主導のマーケティング」なので、

 

価値という見えないものに対する
アプローチなのかと思いきや、

 

その裏では、かなり現実的なことを
求めるようになったのだなと思います。

 

現在がそうですからね。

 

まだ、マーケティング3.0の
続きがあります。

 

次回も、マーケティング3.0の時代に
登場した、マーケティング概念を
見ていきたいと思います。