2019.3.30 ヂヤンテイ君

マーケティングの歴史を辿ってみました【03】マーケティング1.0

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

本日は、マーケティングの歴史
の続きです。

 

マーケティングの神様、
フィリップ・コトラー博士による
マーケティング1.0にあたる時代は、
1900~1960年代まで。

 

前回までに見てきたように、
マーケティング1.0は、
「製品中心のマーケティング」
と言えます。

 

需要が供給よりも多かった時代なので、
「T型フォード」が良い例となりますが、

 

製品の価格を下げることで
お客さまを増やすことができた。

 

良いものを作って、それを伝えれば
売れる時代。

 

良いもの安く売るための製品作りに
注力し、製品と価格で需要を
コントロールしたマーケティング
の時代と言えます。

 

産業革命が背景にあり、
マーケティングの対象は、
物質的なニーズを持つ購買者です。

 

大量生産、大量販売、マスメディアによる広告、
一対多数のマスマーケティングという
特徴があります。

 

主に販売分門で扱われていた
マーケティングは、

 

次第に製造分門、販売分門に広がり、
1950年代には、

 

経営者的な視点から
マーケティングを行おうという、
マネジアルマーケティング」という
概念も生まれたようです。

 

現在に通じる話ですね。

 

1950年代には、
マーケティングミックスという
考え方も生まれたようです。

 

マーケティングミックスは複数の
マーケティングの要素を
組み合わせる分析です。

 

「マーケティングミックス」という
用語を最初に使用したのは
ニール・ボーデン(Neil Borden)教授。

 

製品計画、パッケージング、価格、ブランディング、流通経路、物的流通、人的販売の量と質、サービス、販売促進の他の手段の量と質、市場調査情報の種類と質、陳列を含めた広告の量と質をマーケティング・ミックスの要素として挙げた。
引用:Wikipedia

 

1960年代に、
エドモンド・ジェローム・マッカーシーが
マーケティングミックス4つにまとめ、
4P分析」として提唱したそうです。

 

4P分析は、現在でも活用される
マーケティング・フレームワークの
中でも有名ですね。

 

現在考えられるマーケティングプロセス
の中では、STP分析の後に、
製品やサービスを考える時に使います。

 

1.製品(Product)

2.価格(Price)

3.流通(Place)

4.プロモーション(Promotion)

 

この4つの要素が連携し
一貫していることが重要です。

 

1950年代に、セグメンテーションという
概念も定義されたようなのですが、

 

セグメンテーションを最初に提唱したのは、
1923年~1937年の14年間に渡って
GM(ゼネラルモーターズ)社の社長であった
アルフレッド・スローン氏であったようです。

 

フォードが単一車種の自動車を安く
することで大量販売に成功したことに対抗し、
所得階級によって、車へのニーズが
異なることを分析したそうです。

 

セグメンテーションは、
市場細分化と言われるように、

 

消費者を一定の条件の固まり(セグメント)
として分類することです。

 

マーケティング1.0は
1900~1960年代までですが、

 

1950年代以前と以降で少し様子が
違うようですね。

 

第二次世界大戦も終わり、
大量生産、大量消費も行き着くところまで
行き着き、消費者のニーズも多様化してきた。

 

だからセグメンテーションの考え方
が定着してきたのだと思います。

 

さらに、この時代、
プロダクトライフサイクル(PLC)
という考え方も生まれています。

 

「製品中心のマーケティング」
の時代なのだから、納得できるところでは
ありますが。

 

プロダクトライフサイクル(PLC)は、
アメリカの経済学者であった
レイモンド・バーノンによって
1960年代に提唱された理論。

 

製品やサービスのライフサイクルは、

「導入期」

「成長期」

「成熟期」

「衰退期」

 

の4つに大別できるというものです。

 

この時期によって、戦略が違う
という考え方で、

 

有名なキャズム理論に通じる
考え方だと思います。

 

ひとつの商品だけではなく、
業界全体の話としても適用でき、

 

現在でも、学ぶ要素が多い理論
なのではないかと思いました。

 

この記事では、マーケティングの歴史の
流れを追うことが目的なので、

 

それぞれの理論について詳しい
考察はしないつもりでいますが、

 

今から60年くらい前に、
このような現在にも通じる
マーケティング理論が誕生して
いたと考えると驚きです。

 

マーケティング1.0は
「製品中心のマーケティング」として、
淡白に説明している資料も多いですが、

 

マーケティング・フレームワーク誕生
の時期でもあったうようです。

 

この時代の、マーケティング・フレームワークが
製造業を想定した分析であることも
よく理解できました。

 

もう少し、この時代に誕生した、
マーケティングの概念があるようなので、

 

もう少し、マーケティング1.0を
振り返りたいと思います。

 

1950年代、1960年代は
日本は高度成長の真っ只中でしたね。