2019.2.14 ヂヤンテイ君

ユナイテッドアローズから見えた、アパレル企業オムニチャネル化の動き

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:UNITED_ARROWS_BEAUTY_%26_YOUTH_Shibuya_2015.jpg

 

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

何かと話題が絶えないZOZOTOWN。

 

先週は、こんなニュースがありました。

 

日経新聞:ユナイテッドアローズ、通販運営でゾゾから独立 物流業務も(2018.2.8)

 

 

セレクトショップ大手の
ユナイテッドアローズが、

 

自社のECサイトの運営と
物流業務を、ZOZOから
自社主導に切り替える、

 

という内容でした。

 

同様の記事で、
「ZOZO離れ」という見出しの記事も
ありましたが、

 

ここのところ、耳にするようになった
「ZOZO離れ」とは意味合いが違うため、
注目に値するニュースでした。

 

「ZOZO離れ」は、ZOZOARIGATOを契機
とした、ZOZOTOWNサイトからの
撤退であったり、出品取りやめです。

 

しかし、ユナイテッドアローズの
ニュースは、
ZOZOのBtoB事業である、

 

ECサイト開発と、
フルフィルメント関連業務
からの撤退ということで、

 

蜜月関係にあったと思われる
この関係が、どうして崩れたのだろう?
という気持ちにさせました。

 

ちょうど、オムニチャネルについて
調べていた時期ともあり、

 

オムニチャネルに関係はないのか
という憶測が芽生えました。

 

「オムニコマース」という言葉が
使われていますが、

 

ざっと調べたところ、
アパレル業界全体の動きとして、

 

独自のオムニコマース体制を
確立しようという動きになってきている
ようなのです。

 

ユナイテッドアローズのZOZOからの
撤退も、オムニチャネルを推進すること、
これが大きな理由のようでした。

 

独自のオムニコマース体制に
踏み切るという動きのため、

 

一連の「ZOZO離れ」の動きとは
話が違います。

 

一昨年くらいまでは、ZOZOについて
ほとんど知らなかった私も、
昨年から興味を持つようになりました。

 

ZOZOは、BtoCの
ファッション通販サイトを
運営しているだけではなく、

 

「ZOZOBASE」という
物流倉庫も持っていますし、

 

フルフィルメント関連業務や
EC構築支援などのBtoB事業も
行っています。

 

派手なニュースが多いZOZOですが、
堅実な企業なのだという実感です。

 

ユナイテッドアローズは、
こちらのBtoB事業からの
撤退という話となります。

 

その理由について、
オムニコマース体制の確立に
踏み切る動きであると紹介している
記事があったのですが、

 

ユナイテッドアローズに限らず、
有力アパレル企業が、

 

オムニコマース体制に舵を切っているようで、
確かな情報だと言って良いと思いました。

 

オムニチャネルは、在庫管理と
顧客管理の統合であり、

 

顧客と在庫を店舗とECが
連携する必要があります。

 

ZOZOに委託してきた、サイトの運営と、
フルフィルメント関連業務を
自主運営する理由がここにあります。

 

興味をもって調べていた
オムニチャネルのことが、

 

現実のニュースとしてリアルに
感じることができるようになり、

 

オムニチャネル化の今を肌で
感じることができるようになりました。

 

調べてみると、

 

アーバンリサーチ
アバハウス
オンワードホールディングス
ユニクロ

 

名の知れたアパレル企業は、
オムニチャネル戦略を展開しています。

 

少し前に、このブログで、
縦型SNSドラマとして取り上げた

 

SPAブランドを展開する企業
「アダストリア」も
オムニチャネル戦略を展開しています。

 

人はストーリーを必要としている、縦型SNSドラマを視聴しました!

 

この記事を書いた時は、
オムニチャネルなんて頭になかったのですが、

 

縦型SNSドラマも、オムニチャネル戦略
の一環だったのかと思えば感慨深く、

 

マーケティングは、
オムニチャネル・マーケティングとして、

 

考えた方が良いのではないか
とまで思いました。

 

これらの背景にあるのは、
国内アパレル市場の縮小という現実。

 

そんな中でも、EC市場規模は
成長し続け、

 

それをけん引したのが、「ZOZOTOWN」
などのアパレルECモールだった。

 

店舗展開するアパレル企業も
ECサイトを運営するようになり、

 

ユナイテッドアローズは
ECサイト運営にあたり、

 

運営と開発を、ZOZOに委託した
ということになります。

 

実店舗とネットの連携を目的に、
ECサイトを立ち上げたのかは
分かりませんが、

 

米国百貨店メイシーズで始まった
オムニチャネル戦略が、
アパレル企業に影響を与え、

 

実店舗とECサイトの連携強化に
走らせたのは間違いないでしょう。

 

ECサイトが実店舗の補う存在で
あるよりも、

 

実店舗とECサイトが連携することで、
好循環に導く方が良いに決まっています。

 

アパレル企業全体で、
オムニチャネル化の動きになっている
ように感じました。

 

市場規模の縮小は、アパレル業界に
限らないことです。

 

業界は違えど、オムニチャネルの
考え方に学ぶことは大きいと考え、

 

今後も、オムニチャネルの動きを
追って、自社にもその考えを
取り入れていきたいと思います。

 

御社は、いかがでしょうか?