2019.3.29 ozawa

若者心理と、ストーリーズと、エフェメラル。はかないSNSが隆盛する理由。

 

印刷・WEB・ITで、
お客様の「伝えたい」をデザインする会社、
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

本日は、おもしろい記事に出会いました。

 

10代に人気のInstagram「ストーリーズ」
に注目したこの記事です。

 

日経XTECH:はかないSNS、若者心理にマッチ(2019.3.29)

 

一定の時間で、投稿が自動的に
消滅する「消えるSNS」。

 

この記事では、「はかないSNS」と
表現していますが、

 

いわゆる「エフェメラル系SNS」が
隆盛であるという内容です。

 

このブログでも以前、エフェメラルを
取り上げたことがあります。

 

「YouTubeストーリー」が始まり、「エフェメラル」について考えた。

 

 

今回の記事が面白かったのは、
「エフェメラル系SNS」の人気を
裏付けるデータがあることと、

 

女性ライターが女性の立場から
分析して記事を書いている
ところでした。

 

裏付けとなるデータの所在は
以下のようです。

 

女子中高生の調査を手掛ける
GMOメディアのプリキャンティーンズラボが
2018年9月に発表した、
「Instagramに関する調査」

 

プリキャンティーンズラボ:「Instagramに関する調査」を実施
~女子高生の約8割がInstagramアカウントを所有、
投稿経験のある女子高生の3割超が、毎日「ストーリーズ」に投稿さらに学校行事は約8割の子が投稿経験あり~(2018.9.4)

 

このプリキャンティーンズラボ、

 

10代の情報が充実していて、
専門学校や大学にとって、
かなり重要なメディアではないかと思いました。

 

今回のこの記事も、データは、
このプリキャンティーンズラボから
引用させていただきます。

 

まずは、

 

タイムライン/ストーリーズどちらによく投稿するか

 

出所:プリキャンティーンズラボ byGMO

 

やはりと言うか、女子中高生は、
タイムラインに投稿するよりも、
ストリーズに投稿している現実が
見えてきます。

 

フェイスブック ジャパンの
2019年1月の公式発表でも、

 

国内の日間アクティブユーザー(DAU)の
70%はストーリーズを使っている
となっています。

 

念のため、Instagramストーリーズの
おさらいです。

 

「インスタ映え」写真は他のSNS同様に、
自分のタイムラインへの投稿です。

 

ストーリーズへ投稿した動画や画像は、
24時間で消えるという特徴ががあります。

 

投稿できる動画は、
1ストーリー最大15秒まで。

 

消えることを前提に投稿できるので、
「インスタ映え」の気遣いも不要。

 

女子中高生はストーリーズに、
残す必要がない自分の今の思いや
出来事を、1日に何回も投稿している
ようなのです。

 

この記事では、「アルバイトに行きたくない」
という文字だけを投稿する例が紹介
されていましたが、

 

SNSが無かった時代も、
若者は、ショートメールで、
ひと言だけのやり取りをしていたことを
思い出しました。

 

こんな感じです。

 

A:「どう?」

 

B:「元気」

 

A:「明日どうする?」

 

B:「う~ん・・・」

 

これを見た時に、ひと言だけ
メールするなら、電話した方が
速いではないかと思ったものですが、

 

このとりとめのない若者会話の
ステージが、
今は、Instagramストーリーズに
なったのだと感じました。

 

ストーリーズによく投稿する理由

 

 

出所:プリキャンティーンズラボ byGMO

 

その場のできごとや感情・感動を共有しやすいから・・・66.9%

 

時間が経ったら消えるので(心理的に)投稿しやすいから・・・61.4%

 

大人はあまりストーリーズを
使っていないかもしれませんが、

 

消えてしまってもいい投稿であれば、
確かに気が楽ですね。

 

「忘れられる権利」というものだって
あります。

 

女子中高生はスマホで撮影した写真も、
スマホの保存容量が不足すると
消してしまうそうです。

 

バックアップもせず、保存することに
執着しないそうで、
この感覚こそ、エフェメラルであり、

 

何となく分かる気がします。

 

見る側からすると、ストーリーズに
投稿された動画は最長15秒で、
次々と切り替わり、自動再生が続く。

 

静止画であれば5秒。
5秒で切り替わってしまう
安心感もあるとのこと。

 

静止画には文章を掲載することも
できますが、

 

そこに、小さな文字でつらつらと
思いの丈をつづるケースもあるようです。

 

5秒では読めないことを前提に。

 

微妙な心理ですね。
エフェメラル心理とも言いましょうか。

 

ストーリーズには「いいね!」がない。
それがいいのだそうです。

 

「いいね!」がないと反応が分からないし、
SNSのコミュニケーションの側面が
削ぎ落ちされている感じですが、

 

反応する場合は、ダイレクトメッセージを
使うそうです。

 

個人間のやり取りを見られたくない
ということのようなのです。

 

にもかかわらず、LINEも
使い分けているそうです。

 

無責任な「いいね!」よりも、
ストーリーズをきっかけに、
しっかりとコミュニケーションを
取っているのだなあと感じました。

 

先ほどの記事、最後にこうありました。

 

 

若者の輪の外にいる大人たちには、デジタルネーティブの若者は消極的で遠慮がち。人と広く浅く交流しているように見えるのかもしれない。しかし、限られた仲間との閉じた世界を非常に大切にしており、その中での深いコミュニケーションを大事に思っている。

 

 

私の若い時は、スマホもSNSも
無かったので、良かったなと思います。

 

デジタルネイティブは便利過ぎる
環境を与えられてしまっていて、
かえって自由度がない。

 

そこで辿り着いたのが
非合理とも思える「はかないSNS」。

 

青春のはかなさと、
エフェメラル系SNSが
重なってきました。

 

今の若者だから、
ではないのだと思います。

 

若者特有の人との距離感。

 

若者対象のSNS広告は、
ストリーズ広告が良いとまた
感じてしまいましたが、

 

若者がどういう感覚でストリーズを
利用しているのか、

 

それを充分に理解した上で、
広告のクリエィティブを考えた方が
良いでしょうね。

 

いかがでしたでしょうか?