2018.9.8 ヂヤンテイ君

『ガッテン!』乳がん検診受診よびかけ特集は、マーケティングの授業でもあった!

9月5日放送のNHK総合『ガッテン!』は乳がん検診特集。86万人の自宅に届く、乳がんで死なないための切り札をあなたへ(C)NHK

 

印刷・WEB・ITで
お客様の「伝えたい」をデザインする会社
ヂヤンテイシステムサービスの小澤です。

 

今日は昨日の続きです。

 

NHK『ガッテン』乳がん検診よびかけの切り札、圧着はがきが素晴らしい!

 

昨日、最後に、

 

今回の番組は、大きなプロジェクトの
一環だったようで、
それはそれで、マーケティングという
意味で興味深ったので、

 

それは、また紹介しますね。

 

と書きましたので、紹介しますね。

 

昨日注目した、
乳がん検診よびかけの切り札
完成度が高い圧着はがき。

 

我々が制作担当をしていたら、
これはいけるぞと、
どんな結果がでるか、
楽しみだ。

 

こんな感じで
わくわくするものです。

 

そんな願いをこめて
印刷物の制作をしていますから。

 

実際に、この圧着はがきを
採用した自治体の7割で
乳がん検診受診率が
UPしたそうです。

 

「がん検診の普及プロジェクト」サイトより

 

それでもまだ、
2人に1人は検診に行っていない
というのが現実。

 

良いものができたからといって、
良い結果に結びつく
とは限りません。

 

世の中、そんなに甘くない!

 

この番組に登場していた、
今回の乳がん検診受診呼びかけの
キーパーソン、

 

国立がん研究センター
保健社会学研究部
室長の溝田友里さんも言ってました。

 

「これを送った人たちが100%検診を受けてくれている訳ではない」

 

「必要な人に本当に読んでもらえているのか伝わっているか」

 

「やっていても、もどかしい」

 

そうでしょう。
そうでしょう。

 

一般社団法人日本ダイレクトメール協会
によるレポートによれば、
本人宛DMでの行動喚起率
(話題にした、ネットで調べた、来店した等の行動)は

22.4%

 

昔、チラシの反応率は
良くても0.3%くらいと
聞いたことがるので、

 

22.4%はびっくりな数字ですが、

 

0.3%・・・来店に結びついた率

22.4%・・・行動喚起に結びついた率

 

行動喚起には、「ネットで調べた」
くらいも含まれています。

 

今回の溝田さん、
気持ちとしては、
100%来店(受診)
してほしいのではないでしょうか。

 

そこで、受診率をアップするための
大プロジェクトに取り組んだ
ということになります。

 

まずは、
がん検診を受診された方の調査

 

きっかけは、
会社の健康診断についていたから
身近な友だちや親せきが乳がんになった

 

そんな関心が高まった時に
案内が届けば、受診に結びつくのに、

 

自治体からがん検診の案内が
届くのは4月と10月。

 

受診行動になかなか
結びつかない。

 

そうだろうな、
人はどんなに心に響いても、
忘れちゃうんだよね。

 

だからこそ、

 

「関心」と「案内」のタイミグが合えば行動に結びつくと考えた。

 

芸能人が、がんになった
テレビでがん特集がやっていた

 

このタイミングがあると、
比べものにならないくらいに、
国立がん研究センター
がん情報サービスのサイトの
アクセスが伸びる。

 

同世代なので、
さくらももこさんの訃報には
驚きでした。

 

それでも、
乳がん検診のことを調べようという
気持ちが長くは続かない。

 

そこで、この「ガッテン!」の放送日に
合わせて検診のお知らせを86万人に
送ったそうです。

 

国立がん研究センター
NHK・ガッテン!
全国自治体
が連携した世界初のプロジェクトだった。

 

ということで、86万人のお宅に
放送直前にこの圧着はがきが
届いているようです。

 

これでどんな結果がでるのか、
本当に楽しみです。

 

マーケティングの考え方の1つとして、
昔から「AIDMA」というのがあります。

 

ご存知の方も多いと思いますが、

 

A 認知・注意(Attention)
I 興味・関心(Interest)
D 欲求(Desire)
M 記憶(Memory)
A 行動(Action)

 

こういう流れで、人はモノを買う
という購買行動モデルです。

 

テレビCM等を見て、
モノを購入する行動には、
こういう流れがあります。

 

インターネットの時代になって
「AISAS」というのがでてきました。

 

A 認知・注意(Attention)
I 興味・関心(Interest)
S 検索(Search)
A 行動(Action)
S 共有(Share)

 

これまさに、私が今やっています。

 

気づいて、興味をもって、検索しました。
そして、こうして行動しています。
ブログを使って共有しています。

 

共有する情報としては、
角度が違うものですが、
行動してしまいました。

 

「パーセプション・チェンジ」
という言葉もあります。

 

意識や認識を変える、
ということで、
広告を使ったコミュニケーション分野で、
かつてよく使われた言葉のようです。

 

私は、今回の記事を書くために
検索している中で、
知りました。

 

これって、我々は意識しないと
いけないと思いました。

 

意識や認識を変えなければ、
検索しませんし、
行動しませんし、

 

今の時代であれば、
ソーシャルメディアを使った
共有の段階までいきません。

 

今回の乳がん検診よびかけの
大プロジェクトが示唆に
富んでいたのは、このところです。

 

人の心を変え、
行動を喚起する。

 

我々が、印刷物やWEBサイトを
制作する際に、常に意識していることです。

 

今回は、テレビ放送という
タイミングを利用して、
パーセプション・チェンジ効果を
最大限に高めたということだと思います。

 

テレビ放送ができるような
公共性があるプロジェクトだから
と思いがちですが、

 

テレビ放送とか、テレビCMなどとは
無縁の世界で、
これを応用できないものかと
考えてしまいます。

 

普段送るダイレクトメール、
送る相手の誕生日のタイミングで送り、
なんらかの特典を提供する。

 

これくらいのことであれば、
既にやっているところも
多いと思います。

 

WEB広告の「ターゲティング広告」
はこれに近いでしょうね。

 

興味・関心を理解して、
現れる広告なので。

 

こんな風に考えていったら、
制作した印刷物や
WEBサイトを
いかに効果的に活用すれば良いのか。

 

そんな提案も含めて
お客様に話ができると
思いました。

 

ソーシャルメディアの活用等も
提案していますが、
活用だけではなく、
タイミング・機会の提案が
あったらもっといいなと、

 

今回のガッテン!には、
考えさせられました。

 

広報担当のあなた、
マーケティング担当のあなたも
考えてみてくださいね。