研修生日記

第1期生(5月〜7月) 石川 波子(仮名)

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自己紹介

はじめまして

 はじめまして。ヂヤンテイシステムサービスDTP研修生1号です。
 すこし前までオタク雑誌の編集を2年やっていました。その後私立図書館でアルバイトをしながら半年ほどフリーでイラスト、デザイン、オタク系ライターの仕事をしてからここに来ました。フリーでの仕事はほとんどがIllustratorを使っての雑誌・広告・web用のイラストです。
 マックと出会ったのは雑誌編集者時代。私より数ヶ月遅れて会社にPowerMac9500がやってきました。写真もレイアウトもいっさい外注に出すことのない弱小出版社がそれまでどうやって本を作っていたのかというと、JGというwin3.0用のレイアウトソフトとワープロ。版下用紙に紙や写真(カッターで切って!)を貼って貼って……という状態。定期刊行物を出すことが決定し、マック導入に踏み切ったというわけです。マックを見る社内の人々はテリトリーを侵された動物のように恐る恐る敵に近づいていき、そういう中ですっかり自己流の(しかも実用的でない)マック操作術を身につけてしまったのでした。営業管理にもホームページ作りにもなくてはならないツールでしたがもともとイラストの外注もコッソリ受けていた私には、筆もパレットも汚さずに絵が描けて直線が綺麗に引けるこのマシンをすっかり気に入り、とうとう自宅にも導入。異動を機にフリー生活に突入。そして今はここで修行の身というわけです。
研修生に応募したきっかけ

 駆け出しフリーランサーの常として営業は重要。ネットを検索しているうちにヂヤンテイクリエーター登録を知り恐る恐る登録はしたものの、正直デザイン、DTP方面ははなはだ不安。job登録を見ても「プロとしての仕事」の一文に「やっぱダメかも」と仕事を受ける自信もないまま指をくわえつつ奮起して自習をしたり。そこに研修生募集のお知らせが!「思った以上にレベルが低い」。ああ、私のことだぁ。コレは応募しないわけにはいくまい。「プロ」としてのデザイン、それこそ雑誌時代からどうにか身につけたいと願っていたもの。本からだけは吸収できないものがそこにあるはず。お金をもらって勉強できる機会を作ってくれるなんて素晴らしい! というわけで応募に至り、今はこうして晴れて研修生の身分とあいなりました。




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日記:第1期生 石川 波子(仮名)
■■■ 日記タイトル一覧 ■■■
7月27日(77日目)2色ものの恐ろしさ
7月13日(70日目)DICの色指定・色変更(小ワザ6:IllustratorのDIC指定)(小ワザ7:DICの色の変更)
7月6日(63日目)Quarkデータのプリンタ出力

6月29日(56日目)本当の実力とは
6月15日(42日目)歩みは亀でも着実に(小ワザ5:PhotoshopからIllustratorへのパス出力)
6月5日(32日目)サムネールって?!(小ワザ3:Photoshopのパス)(小ワザ4:写真の切り抜き)

5月25日(20日目)締め切り迫る!!作業時間との戦い
5月22日(17日目)中味の薄い原稿にどぎまぎ
5月13日(8日目)直しやすいデータで時間ロスを減らす
5月11日(6日目)習うよりも慣れろ!「表組のポイント」(小ワザ1:表組)〔小ワザ2:文字ボックスの利用)
5月8日(3日目)とにかく観察
5月7日(2日目)原稿の正しい読み方
5月6日(初日)目からウロコ

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7月27日(77日目)

<2色ものの恐ろしさ>

 2色の印刷物に写真を配置する。この間教わった方法ではphotoshoのデータの色までは変更がきかない。これはどうすればいいんだろう。

 Photoshopで配置する画像データを開くと、グレースケールになっている。このままIllustratorに配置しても画像はグレーだ。このまま出力すると2色プラス墨版のフィルムができてしまう。

(小ワザ7:2色の写真をつくる)

 photoshopで画像モードをダブルトーンにする。ダブルトーンのダイアログで、使う色を選択する。そうすると選択した色のトーンの濃淡に画像が変わる。おもしろい。

 この時に色の名前に注意しなければいけない。Illustratorで使っているカスタムカラー名とまったく同じにしておかないと、同じCMYKの配合でも出力時には違う色と認識されてしまうので、余分な版が出てきてしまう。Illustrator側で新しく色の名前をつけかえた時は特にまちがえやすい。

 今度の変更にはグラデーションとKPTのフィルタもある。この部分も怖い。
 グラデーションの設定ボックスを開くと、もとのカスタムカラーをもとにグラデーションが作られている。ここでも色の設定を新しい色に変更しておく。この時に注意しなければいけないのがハイライト部分。
 ここをプロセスカラーの白にしてしまうとプロセスカラーとカスタムカラーの中間色ができてしまって、結局フィルムは2枚では足りなくなる。

(注意:2色ものグラデーションの色設定)
ハイライト部分は必ずカスタムカラーの0%にしておくこと!

 KPTで3D変換フィルタを使った時も同様だ。プロセスカラーのオブジェクトができないようにするには、KPTのインターフェースからアンビエントのダイアログでオブジェクトの色で設定してフィルタを実行する。
 こういう部分は画面上のオブジェクトを見ても、Aカラーで出力してもわからないので怖い。2色というのは4色以上に細かい部分の注意が必要で難しい。

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7月13日(70日目)

<DICの色指定・色変更>

 2色刷りの印刷物をIllustratorで直し。これは全く未経験。DICの色はカスタムカラーにあることまではわかるけれど、どうすれば欲しい色を使えるのかがわからない。はて。

 教えていただきました。

(小ワザ6:IllustratorのDIC指定)

 ファイルメニューから「開く」(コマンドO)でフォルダ「Adobe Illustrator」を選択
→開く
→フォルダ「カラーシステム」を選択
→開く
→ファイル「DICCOLOR.AI.mac」を開く。

 そしてペイントパレットのカスタムカラーを開くと、まあ、こんなに色がたくさん! 感動。カラーチップの色を使うにはこうすれば良かったのか。ほかのカスタムカラー同様クリックすればCMYKの配合も出てくるではないですか。不謹慎だけど楽しい。色がたくさん並んでるのを見るだけで幸せな気分。

 さて、2色のうちの1色を別の色にするという直し。

(小ワザ7:DICの色の変更)

  1. 新しく使う色をDICCOLOR.AI.macが開いている状態でカスタムカラーから選ぶ。CMYKの配合を見てメモ。
  2. 次に変更もとの色を同様にカスタムカラーパレットから選んで開く。
  3. さっきメモしておいた新しい色の配合にここで変更すると、ファイル内の同じ色が全部変わる。
グラデーションの設定を変えた時と同様の現象だ。
色の名前も新しい色番号に変更する。前の番号のままでは混乱してしまうからだ。

 トンボの外側に使用しているDICカラーの番号を文字で入力しておく。
こうしておくと出力、印刷過程での確認ができる。現場の知恵だ。

 この方法で変更すると確実に全部の色が変わるので安全だ。オブジェクトを一つずつ選択して色を変えていたのではもとの色が残ってしまう可能性がある。1カ所でも予定の2色以外の色が指定されていると、分版出力をする時に余分なフィルムが出てきてしまう。これは時間的にもコスト的にも大きな無駄。

 念のため全ての色がきちんと変更されているかどうかの確認もする。
 最後にトンボも確認。4色での印刷の場合はプロセスカラーでCMYKの全てを100%に設定すれば各版にトンボが出力されるけれど、2色の場合は各色でトンボを作っておかなければいけない。 画面上では上に配置されたトンボしか見えないので、上にあるトンボを隠して2つあるかどうか、色は正確かをチェックする。なければコピーして全面または背面にペースト。最後に線の設定でオーバープリントをチェックする。

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7月6日(63日目)

<Quarkデータのプリンタ出力>

 メディアステーション(出力センター)からの仕事でIllustratorのデータをQuarkに読み込んで面付けをする。

 最終的にA5変形の冊子になる予定という出力依頼が、見開き単位でデータが作成されているのでそのままフィルム出力したのでは版下にならないのでした。変形なので面付けもややこしい上、持ち込まれたデータにはトンボもついてない。Quark側で面付け用のドキュメントを作成。これは横長のドキュメントとなる。
 さらにページ単位の画像ボックスを作るためのガイドラインを入れ、Illustratorのデータから測ったマージンの位置にもガイドラインを置く。QuarkのメジャーボックスはIllustratorと違い切りのいい数字で止まるので気持ちいい。細かいことですが。

 それにしてもトンボのないデータの面付けは厳しいものがある。見開きの中心線も入っていないんだもの。少し前なら自分もこんなデータ平気で作ってたかもと思うと冷や汗。

 このデータはWindowsのIllustrator7.0で作成されたもの。最初Illustrator5.5で開いたら、目立つ部分の塗り設定が変わってしまっててビックリ。7.0では見本通りに画面出力されているのを確認して一安心。Ver.違いのデータの互換性については疑ってかからないといけないと身を持って知りました。

 あともう一つ。アウトライン化していないフォントは違う書体に置き換わってしまってました。以前出力センターに依頼したデータでコレをやって泣いたことがあります。ツライです。要注意。

Quarkデータのプリンタ出力について教わったこと

  • タイリング 1ページが印刷用紙におさまりきらないドキュメントを出力する時に使う。指定したページを全部出力するまで、自動的にドキュメントをタイルのように分割して出力してくれる。今回はB4用紙に2枚。Quark上では2ページだけど、実際は6ページ分のデータ。
  • スプレッド データを見開き単位で出力する時に使う。仕上がりの感じをつかむには最適。
こういう賢い機能をほとんど使っていなかったんだと思うと悔しいやら情けないやら。まだまだ奥は深そうです。

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6月29日(56日目)

<本当の実力とは>

 初夏です。半袖の季節です。ポロシャツ特売のチラシです。

 サイズはB4。4色カラー。案を2枚。使用する写真とロゴは指定。大きさは自由。ポロシャツの色見本、サイズ表は指定の形に作る。
 B4の紙にラフを書いてイメージをかためる。実力というものはイメージする力と欲しいイメージを具体化する技術があるかどうかで測れる
 イメージは、紙やモニターを黙って見ているだけでは簡単に出てくるものではない。今回もCD-ROM素材集を提示される。見ればチラシに使用するロゴがずらりと並んでいる。そのまま使えるものではなくても、充分にヒントを与えてくれるものだ。
 プラス、普段から意識して印刷物その他のデザインを観察してアイデアをストックしておけば、仕事にかかった時の反応も早い。技術は講義と反復によって身につけることが可能だけれど、感覚の部分はむずかしい。
 地色をしくことになり、ポロシャツの写真も切り抜くことになる。淡いブルーとパープルの爽やかな色あい。

 こんな日は冷たいものがうれしい。ときどき社長が全員にアイスをおごってくれるのです。おいしーい。

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6月15日(42日目)

<歩みは亀でも着実に>

 おそまつながらもお客様に見てもらった書類が帰ってくる。画像をいくつか要変更。足りない部分もまだまだ残ってる! 焦ること焦ること。焦ったところで手は早くならないのにね。

(小ワザ5:PhotoshopからのIllustratorへのパス出力)

  • 現地校のエンブレムの画像を使うのに、PhotoshopからのIllustratorへのパス出力というワザを使う。

 いろいろ伝授してもらえると自分がバージョンアップしたような気分。いや、気分だけじゃ困る。中身も追いつかなくちゃ。

  • モノクロ2階調でスキャンした画像をPhotshopで開いて、選択範囲の色域指定からシャドウ部分を選択。選択範囲をパスに変換して保存。ファイルメニューからIllustratorへのパス出力を選ぶとIllustratorファイルのできあがり。

 こういうことがいちいち嬉しい。

  • このパスは塗りも線も透明になってしまっているので、塗り設定を整えて書類のファイルにペースト。

予定よりもはるかに長い時間を費やしてどうにか形になっていく。
「みんな悩んで大きくなったんだよな!」
社長、ありがとうございます。

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6月5日(32日目)

<サムネールって?!>

(小ワザ3:Photoshopのパス)

 写真を切り抜いて使いたいものがある。
 PhotoshopのパスはIllustratorと違い新しいアンカーポイントをダブルクリックするだけではアンカーポイントの属性が変わらない。
 オプションキーを押しながらアンカーポイントをクリックすればいいと教えてもらう。基本的なことを知らないと本当に役に立たないなぁ。

 常にオプションキーを押しながら作業するような状態になる。

(小ワザ4:写真の切り抜き)

  • 写真の切り抜きのポイントは、大きめに拡大して作業すること。そして写真を配置した時に白い部分が出ないように、輪郭のラインよりも心持ち内側にパスを引いていくこと。

  • 全てのパスがつながっていることを確認したらパスを保存、クリッピングパスに設定してファイルをEPS保存。

 切り抜き終わった画像をIllustratorに配置したら嬉しくなった。

「文章が足りない部分はサムネール、写真が決まっていない所はアタリでもいい」
との指示。

 適当な文章をコピー&ペーストして使って出したら注意された。
 似たような書類から似たような文章をひっぱってきちゃったのだ。

 ここで「サムネール」についてのお話が。

「サムってなんだ」
「親指です」
「ネールは?」
「(指でネールということは…)爪…ですか?」
「そう、親指の爪くらい取るに足りないことっていうのがもともとの意味なんだよ。
だから文章のダミーを入れるにしても全然関係ないものを入れるか、ミラーをかけて全然違うものだということが一目でわからなくちゃダメ!
一番いいのはミラーだな」

なぁるほど。オーストラリアの書類にニュージーランドの説明文入れたら確かに紛らわしいわ。反省。それにしても書類は未だサムネールだらけ。

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5月25日(20日目)

<締め切り迫る!!作業時間との戦い>

 金曜日の続き。書類の締切が迫っている。オーストラリア豆知識がたまってもアウトプットできないんじゃ話にならない。

 作り込みが進んだ段階からでは直しようがなくなるので、だいたいの形ができたらプリントアウトして検討するように再三の注意。ところがその「だいたいの形」すらわからない。あまりにも素人。結局大幅な手直しを入れてもらって方向性が決まった。

表紙→主催者(学校長)挨拶(2ページ目)→旅行日程→(3ページ目)→研修生受け入れ学校の紹介(4-5ページ目)→訪問地についての案内(6-7ページ目)→旅行条件(裏表紙)

 全体像はつかめても、各ページ内でのバランスやメリハリも作っていかねばならない。それに伴う作業量も自分ではまだまだ測れない。何にどれくらい時間がかかるのか把握できなければ、うっかり仕事も受けられない。個々の作業を早くできるようになるだけでなく、これも大事な課題です。
やるべきことは見えてきたので具体的な作業にいそしむ。でも遅い。

 最初に渡された資料から使用する写真数点をメディアステーションにスキャニング依頼。オーストラリアのCD-ROM写真集を開く。写真を見てもどこがどこなのかサッパリわからない。ガイドブックとてらし合わせて確認。画像データを数点落として、グレースケールにモード変換してEPS保存。行く道は果てしなく遠く思える。なのになぜ。

 現地の説明をするために地図も必要だ。オーストラリア全土はCD-ROM素材集からひっぱってくる。問題はさらに細かい地図。
 必要な部分を地図帳から選んで、トレーシングペーパーに必要な線を写したものをスキャン、それを下絵にパスで追っていくという作業が2点。

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5月22日(17日目)

<中味の薄い原稿にどぎまぎ>

 オーストラリアホームステイのパンフレット用の原稿を渡される。素材の少なさにビックリ。旅行日程表と現地の学校の学校案内、学校所在地の地図。これで表紙を入れて8ページのパンフレットを作るという依頼。
「文章も自分で考えるんですか?」
「もちろん!写真はCD-ROMの素材集があるからね」

いったいどうしたらいいのだろう。

「お客さまから仕事が来る時はだいたいこれくらいの内容しか来ない。これをいかにアピールするものを作るか良く考えて」

 この間送られてきたクリエイターズバンクの人が作ったニュージーランドホームステイのデータを参考に、オーストラリアのガイドブックと原稿を交互ににらんでウンウンうなる。紙に全体の流れの構想を作って、必要な素材はなにか考える。気持ちは焦るばかり。

「考えてるだけじゃ進まないぞぉ!」と背後から声。

書類の作るときの考え方、コンセプトワークについてからレクチャー。

  • 原稿を受け取ったらまずよく読むこと
  • 書類の中に絶対に入れなければならないものは何かを確認する
  • 書類の目的は何か→どんな対象に何をアピールしなくてはいけないかを読みとること
今回の書類の場合は
  • 必要不可欠なもの→旅行日程表、ホームステイ研修予定校の紹介、旅行条件、研修参加申込書
  • アピール対象→生徒(ホームステイに実際行く人)、生徒のご父兄(旅行代金を出資する人)、学校(旅行会社の企画提出先)

    したがって

    • 生徒向け→ホームステイの楽しさ、語学力をつけるのに役に立つことなどをアピール
    • ご父兄、学校向け→ホームステイによって生徒の成長がのぞめること、語学力アップに役立つことなどをアピール
    • 学校向け→国際教育への取り組みによるイメージアップをアピール
    となる。

 楽しい感じを演出しつつ、くだけすぎない作り方が必要だ。
また、8ページと余裕があるため、研修地オーストラリアについての情報を盛り込んで、より臨場感のある作りにすることも考えなければいけない。

 ここまでが全体の方針。コンセプトワークという、仕事にかかる前に最も重要な部分だ。ここが甘いと途中から大幅な変更が必要になるようなミスにつながる。
 また、この段階で目的にかなったページの流れ(=ページング)や必要な素材をしっかりイメージできていないと後の作業効率が格段にちがってくる。具体的なイメージ作りのためには、出来上がりの実寸の紙にラフを描いて試行錯誤することが有効、というか特に駆け出しの輩には必須。

 この日は軽いパニックに陥った脳味噌をたずさえて帰宅。

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5月13日(8日目)

<直しやすいデータで時間ロスを減らす>

 事務所に常駐していると、ひとつの仕事の途中に直しなどの細かい仕事が入ってくる。直しの仕事はほとんどが即やらなければ間に合わない。データを作って確認してもらうとすぐに営業担当がクライアントさんに持って行く。後ろで社長を待たせながら仕事をするってドキドキ! 編集の時も印刷屋さんを待たせながら良く仕事してたっけ。焦るとロクなことにならないんだなぁ。原稿こういう時の仕事って、いつだって不安。通信のおかげでデータのやりとりの効率はずいぶんアップしたけれど、現場ではその時間も惜しい。直しやすいデータを作らなければ、こういう時にもロスが出る。

 ところでヂヤンテイグループには、この事務所から歩いてすぐの場所にヂヤンテイメディアステーションという出力センターがある。カラーの仕事はメディア(通称)でAカラー出力して確認後フィルム出力。フィルム出しの段階でミスを発見するのはイタイ。

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5月11日(6日目)

<習うよりも慣れろ!「表組のポイント」>

 あっという間に2週目。休みの間にIllustratorの参考書をめくって、文字編集のあたりを復習してみた。紙の上でだけよりも実践が伴うと断然覚えが早い。頭の中身が理論的にできてないのだから、習うよりも慣れなければ。

(小ワザ1:表組)

 表組中心の仕事が来た。表の上の段と下の段の間に必要な線を引いて均等配置をしていたら、ブレンドしたほうが早いというアドヴァイス。なるほど。部品作りばかりしていると、オブジェクトの変形にばかり使いがちなツールだった。

(小ワザ2:文字ボックスの利用)

  • 文字は縦型の文字ボックスを作って行間をケイ線に合わせてから入力していく。

 この方法だと直しが出た時の訂正が楽だ。ほかのデータを直しながら学習できたこと。同じフォーマットで原稿にして70枚、書類だと19枚。数字の入力は単調なだけに間違いがないよう気を遣う。特に小数点以下の数字が出てくる時は右寄せでは桁がそろわなくなってしまうのでスペースまたはトラッキングでの調整が必要。
 印刷物が刷り上がってきた。急いで発送しないといけないのに、インクが乾ききっていないので紙折り機を通せないため、フロアのみんなでせっせと折る。これも現場の醍醐味。

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5月8日(3日目)

<とにかく観察>

 またデータが送られてきた。旅行のパンフレット。全8ページ、隙なく構成されている。プリンタにインストールされていないフォントの関係で若干文字化けした箇所以外は手を加えないことになった。こういうデータはつぶさに観察するととても勉強になる。一人きりで仕事をしているとこうはいかない。
 このほか、校正が戻ってきたデータの直しをする。急ぎの場合はとにかく、時間がある時はプレビューにしたり拡大したり、とにかく観察。なにごとも勉強。

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5月7日(2日目)

<原稿の正しい読み方>

 2日目。出社したら昨日のデータを社長が作り直したものができあがっていた。全体のメリハリ、ページの組み方が昨日の段階とは見違えるようだ。プロフェッショナルの仕事は早い。
 それを材料にページングについてのレクチャーを受ける。原稿から書類を起こす時にまずやらなければいけないことは内容の把握。それがなければ的確かつ効果的に文章を各ページに配分することはできない。社長の書類はその点実に正確だし、強調すべき部分がしっかり解るようにできている。原稿から読みとる情報は決して単なる文字列だけではない。今までは企画の段階から誌面を作っていたので自ずとやっていたことだけど、いざ人が作った原稿を作りなおすとなると、企画そのものの意図するところまで遡らねば、見る人に訴えるものには仕上がらない。今のように、とにかく無我夢中で形することにばかり意識がいってしまってるようじゃまだまだだ。頑張らないと。
 社長は普段から良いと思ったレイアウトのものをファイリングしているという。正直なところ、「いかにもクール」なデザインにばかり目がいっていて自宅のファイルはあまり実践的じゃないなと改めて反省。

 次の仕事は衣料メーカーのカタログ用サンプル用紙。同じようなフォーマットで15枚。昨日教わった通りにマージンなどのフォーマットを作る。書道の時に硯で墨をする心境のようで気持ちいい。今度はもともとの寸法が決まっていたのであまり悩まず進む。社長の大きな声でOKを出されると、とても気持ちいい。

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5月6日(初日)

<目からウロコ>

 連休明けから意気揚々と電車に乗り込む。朝から勤務というのいうのもひさしぶり。
 最初に渡された仕事はテキストを2ページ見開きの書類に作り直すこと。
文字の多い書類をIllustratorで作るのは初めてだ。単位がQ数じゃない。しかも今まではPSフォントを使用したことなんてない(前の職場ではDFしか入っていなかったので<言い訳)。基本のなってなさには自信があるので全てにおいて緊張。とりあえずレイアウトしたものをプリントアウト。自分でも情けなくなるほどカッコ悪い。
「どれ、見せて」と社長。

「イヤ〜ン、待ってぇ!」と心の声。

「使いモノにならないね。やっぱり最初から教えないとダメか」

 そこから後は目からウロコの連続。基本中の基本のトンボとマージンのとりかたから丁寧に教えていただきました。

  • A3ヨコ書類を作る時は用紙設定をA3ヨコに。次に書類設定をカスタムにし、トンボまでおさまる大きさにする。A3ヨコのサイズは297mm×420mm。
これも基本中の基本、暗記しておかなければいけないこと。
  • 長方形ツールでA3サイズの長方形を作る。塗りは透明、線は0.3ポイント。作業画面の中心に持っていってトリムマークを作成。新規レイヤーを作ってトンボを上位レイヤーに移動してロック。
 ここまではやったことアリ(なのに忘れてました。トホホ)。
  • 次にガイドライン。アートワーク画面にして最大まで拡大。トンボとドブと用紙の大きさのラインに合わせて丁寧にガイドを引く。ここまで拡大するとトリムマークは元のオブジェクトよりもほんの少し外側に作成されることがわかる。
 初めて知った。今まで本当に大ざっぱな作業をしてたのだなぁ。要反省。
  • 同様にマージンと中心線も引いていく。A3見開きなのでA4サイズの長方形を作り中心点に合わせて縦のガイドを。
 これで初めてオブジェクトの配置にとりかかれる。Quarkだとここまでは早いんですよね。
 さて、気持ちをあらためて本格的に作業に。少しはマシになったかも。再提出。
「ずいぶん良くなったじゃない。でも全体的にスッキリしすぎだな」というわけで、フォントを変えるなどの具体的な指示。
 さすがに的確なアドヴァイス。最初のものに比べればずいぶん見られる段階になった。うれしい。

 さて次にMOを手渡されてチェックを入れる。さっき作った書類と同じシリーズのもので、クリエイターズバンクの人が作ったQuarkのデータだ。当然自分で作ったものとはデザインコンセプトがかみあっていなくて、単品ならともかくシリーズとしては統一感を欠いてしまう。さらに同シリーズの別書類がメールで送られてくる。さてどうしよう。悩んでいる間に1日が終わってしまった。

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