2022.9.14 ヂヤンテイ君

2色印刷はCMYKではなく、特色印刷がおすすめです!【再投稿】

 

 

※本記事は2018年9月13日に初回投稿したものを再投稿しています。

 

印刷・WEB・ITで
お客様の「伝えたい」をデザインする会社
ヂヤンテイシステムサービスです。

 

弊社は学校様からお仕事をいただく機会も多く、学生募集要項の経験もあります。

デザイナーが制作し、印刷通販で印刷しているという話も何度か聞いています。

 

中には印刷通販には依頼できない条件つきの案件もあります。

 

過去のケースになりますが

データはほとんど出来上がっていて、見た目からすると2色の冊子というもの。

 

墨(スミ)文字が基本で、ポイントにブルー系の色。

 

前年度のものを見ると、オール1色の募集要項だったので、
「今度は2色にするのですね?」と聞いたところ、
2色という認識ではなく、カラーにするという認識でした。

確かに、ブルーの色のところは、デザイナーからすれば、CMYKで作っている。

 

印刷通販では、カラーかモノクロかの選択しかない、
ところがほとんどなので、2色という感覚が分かりづらいのだと思いました。

 

特色は、CMYK4色を掛け合わせて使う
プロセスインキと違い、調合して1色ごとに作るインキです。
ブルーであれば、そのブルーだけのインクがあるということです。

 

デザイナーの方なので、「DIC(ディック)」と伝えたところ、すぐに理解してくれました。

 

「DIC(ディック)」は特色の代表的なインクで、
DIC256、DIC443など、カラーチップ集から色を選びます。

 

 

WEBサイトでも色を確認できます。

My DIC Color

 

このように、色を見て使いたい色をDICのナンバーで指定します。
印刷会社は、インク会社で調合するか、自社で調合するかして、1つの色のために
1つのインクを作って印刷します。

 

このカラーチップ集を発行しているのが、DIC株式会社です。

 

我々は、Dic(ディック)と言ってしまっていますが、
本来はDIC(ディー・アイ・シー)と読みます。
DICは旧大日本インキ化学工業株式会社の頭文字なので。
もう1つ代表的なのが、Pantone(パントン)です。

 

同じサイトで、同様に色を確認できます。
My Pantone Color

 

こちらは、日本の会社ではなくアメリカに本社がある企業の色見本です。

そのため、日本ではDICによる特色印刷の方が、一般的ですが、
Pantoneで指定されるお客様もおります。

 

印刷通販では、カラーかモノクロ印刷の選択となっていますが、
モノクロはCMYKのうち「K」で印刷できます。

つまり、カラーとモノクロ印刷はすべてCMYKで印刷ができるということになります。

 

CMYKの4色のインクが常にあれば印刷ができるのですね。

それに比べ、特色はたくさん色があり、お客様やデザイナーの指定によって、
インクを作る必要があります。

 

次の仕事が、他のインキの指定であれば、印刷機のローラーについたインクを
きれいに洗い落してからでないと次の仕事に入ることができません。

また、特色がメニューにあるところでも、冊子の特色印刷は対応していません。

その上、カラーであれば4色。特色印刷は、1色だったり、
墨(スミ)インク + 特色の2色だったりすることが多いです。

 

また、特色では、CMYKの掛け合わせでは再現できない色を再現できます。
カラープリンターでは特色の色は再現できません。

 

先ほどの
My DIC Color
My Pantone Color
も、画面で見ているということは
RGBになりますので、正確ではありません。

 

募集要項であれば、特色を使ってしっかりと印刷した方が、品格がでます。
学校のかたい印刷物ほど、特色と墨(スミ)インクの組み合わせが似合うものはありません。

 

全ての仕事を自社工場で印刷する訳ではありませんが、
当社の工場では、特色印刷に対応しています。

 

 

 

そのため、お客様の指定で、特色インクを作っていくにつれ、
どんどん特色の在庫インクが増えてしまっているという状況です。

 

 

 

カラープリンターでお客様は色を確認しているため、

 

募集要項などの、重要で大ロットの印刷の場合、特色印刷をするにあたり、
色校正をすることをおすすめしています。

 

色にこだわりたいからこそ、特色を使うのであり、実際に印刷したものを見ないと、
イメージしたものと合っているか判断できないからです。

 

印刷通販が特色を扱わないのは、このような、お客様のイメージと
実際のイメージの相違に対応するには、通販という形態に限界があることも、
1つの理由となっていると思います。

 

特色印刷は、カラー印刷では表現できない色を再現できます。

 

ここぞというアイテムに、特色印刷。おすすめです!